2021年を振り返る・・・⑧

今年2月、国軍のクーデターが起きたミャンマーですが、その時に身柄を拘束された民主化指導者アウンサンスーチー氏に対し、6日に禁錮4年の判決を、首都ネピドーの裁判所が言い渡しました。それに対して、政界からスーチー氏を排除しながらも、国内外の批判を軽減する狙いなのでしょうか、国軍は刑期を半分の2年に短縮する方針も明らかにしたのです。

▼新型コロナとの闘いが続くなか、国際情勢も不透明さを増しています。アフガニスタンでは、2001年9月の米同時多発テロを発端に始まった20年間に及ぶ「米国最長の戦争」が終幕を迎えることになりました。シェール革命で原油の純輸出国となった米国は、中東やアフガニスタンへの関与を弱め始めています。バイデン大統領がアフガニスタン駐留米軍の撤収に動いたことを受け、イスラム主義組織タリバンは8月には首都カブールに進攻、アフガニスタン全土の大部分を制圧しました。しかし、タリバンがアフガニスタン全土をコントロールするのは難しく、米軍が去ったアフガニスタンは国際テロ組織の温床になりかねないという心配も上がっています。

▼そして何よりも米中関係が心配です。バイデン政権の発足以来、米中の関係はトランプ前政権のときよりも冷え込み、覇権争いが激しくなっています。トランプ前大統領は「米国第一」を掲げましたが、バイデン大統領も自国を優先する考えを公言しています。米国の内向き思想が強まることで国際情勢の不安定化が加速することになりそうです。

▼中国については、日中国交正常化から50年の節目を来年2022年に迎えます。本来なら日中両国政府は記念式典などの準備に入らなくてはならないのでしょうが、そのニュースは流れて来ません。話題は台湾問題、そして北京で開催される冬季五輪にあります。米国など幾つかの国々では、人権問題を理由に冬季五輪に外交的ボイコットするとの動きがあり、日本政府も決断を迫られそうです。日中関係は2国間だけの問題ではなく、同盟国である米国と中国関係、更に広い国際情勢に左右されます。直接に私たちSM(スーパーマーケット)の業務に影響する事では少ないでしょうが、対中国との貿易額の大きさとそのシェアの問題、景気への影響などを考えますと神経質にならざるを得ません。これからも国際情勢の不透明さに関して、主要国の動きを注視する必要がありそうです。

(2021・12・11)