「フードテック」への期待

「ESG」、「SDGs」などの言葉を見ない、聞かない日はない。一般社団法人全国スーパーマーケット協会主催の「Future Store“NOW”2022」第3 回推進協議会のテーマが「フードテック」という事で情報整理を始めたのだが、「ESG」、「SDGs」などの言葉を避けては進めなくなった。

▼「フードテック」とは、最新テクノロジーを駆使し、全く新しい形で食品を開発したり、調理法を発見したりする技術で、新たな食の可能性として注目されている。『日経トレンディ 2022-2030大予測』誌の中で、「必修キーワード40」記事に次のワードが掲載されている。「培養肉ステーキ」「3Dフードプリンター」「フードロボット」「ゲノム編集食品」「ゼロ・ウェイスト・スーパー」「キッチンOS」「リモート調理」「LED水耕栽培」「全自動キッチン家電」の9つのワードだ。

▼飲食料に関する産業は、これからも顕著な成長を遂げるであろう。それは、2030年には約85億5000万人に達すると見ている世界人口の増加があること。そして、新興国の経済発展によって生活水準が高まり、食に対してこだわりを持つ人が増えていることがあるからだ。経済成長と共に食料は、より安全で、高品質、高付加価値なものを求めるようになり、1人当たりの飲食料への支出も増えていくことになるものだ。

▼一方、地球温暖化の影響が各地で出現し始めている。異常気象の発生頻度が高まり、嵐が強大化したり、猛暑の夏が毎年のように繰り返されたりしている。東南アジア諸国では、雨期の降水量が激減し食料生産量が大幅に減少している。貧困の拡大や乳幼児の栄養不足、不衛生な環境下でまん延する疫病、飢餓問題の深刻化も進む。米国でも地下水の枯渇が危機的状況だ。海洋汚染も、半永久的に海洋を漂うプラごみやマイクロプラスチックが生態系に被害を与えるなど後戻りできない状況になっている。

話題になっている「ESG」、「SDGs」は、地球上の反理想郷化するであろう未来を止めるために、人類が考え出したキーワードなのだ。そして、環境問題、エネルギー資源をめぐる問題、食料・飢餓問題、教育格差や貧困、水や衛生面をめぐる健康・福祉・医療問題などの様々な社会課題を解決するには、最先端テクノロジーの力が必要不可欠なものとなっている。社会課題の解決を目的とするビジネス、技術が脚光を浴びているのは必然と思われる。

「フードテック」は、人類を救う鍵を握る最先端テクノロジーと考えて推進するべきである。

(2022・01・09)