昨日、「フードテック」関連でキッチン家電に関する情報を記載したら、この情報を定期的に見てくれている友人から、米国のSM(スーパーマーケット)の取組をレポートすべきとの指摘をされた。その折、レシピの検索・閲覧から材料のリスト化、ネットスーパーでの注文までをオンラインで実行できるサービスを展開するSMの情報紹介があったので記したい。しかも、昨日の掲載情報についても、「最新ではないかも・・。米国ではどんどん進歩している」との指摘もあった。改めて、情報入手に努めたい。
▼コーネル大学を訪問した際、必ず店舗見学をさせて頂くWegmansも、ウェブサイトでレシピと買物リストを統合した「ショッパブル・レシピ(Shoppable recipe)」サービスを展開している。アプリ対応もしており、レシピを選んで「Shop Ingredients」のバナーをクリックすると、必要食材が表示されカートに入れる事ができる。店舗受取、ピックアップ、配達が選べ、それぞれチェックアウトすると完了する。レシピはウェグマンズ独自のもので、ホリデー用から、ベジタリアン、イタリアン、アジアンなどのメニューが揃っている。
▼クローガー(Kroger)はショッパブル・レシピアプリ「ウィスク(Whisk)」と手を組み、世界最大級のフードコミュニティサイト「オールレシピ」や、米国の料理番組専門チャンネル「フードネットワーク」などに掲載されている200万件以上のレシピからつくりたいメニューを選択すると、必要な材料とクローガーで購入可能な商品をマッチングさせて買物リストを自動生成し、クローガーのネットスーパーで注文できる仕組みとなっている。
また、家庭にある食材から最適なレシピを導き出す独自のオンラインツールも開発している。家庭にある3種類の食材の画像を専用ツイッター「@KrogerChefBot」宛てに投稿すると、画像解析により約2万件のクローガーのレシピから最適なものを瞬時に教えてくれるサービスだ。

例)エニーカート ウエブサイト
▼アマゾン・ドット・コム(Amazon.com)やホールフーズ・マーケット(WholeFoods Market)のほか、アルバートソンズ(Albertsons)とその傘下のジュエルオスコ(Jewel-Osco)、セイフウェイ(Safeway)など、米国チェーン14社と提携しサービス提供しているのが、「エニーカート(Anycart)」だ。メニューやカテゴリー、ライフスタイル別にレシピを検索でき、レシピを選ぶと必要な材料がまとめてオンラインの買物かごに追加されるもの。
コロナ禍で増加したオンライン・グローサリーによって、生鮮の品揃えなどによるSMの差別化が難しくなってきており、レシピ提案は大切な要素となってきていると思われる。
(2022・01・13)