イオン、「一度も凍らせない からふとししゃも」期間限定販売中

イオンリテールのニュースリリース(2月17日)にあったのだが、「一度も凍らせない からふとししゃも」を東京近郊の「イオン」「イオンスタイル」など約80店舗で期間限定販売している。アイスランドから空輸するもので、「子持ちシシャモ」として親しまれているカラフトシシャモ(カペリン)である。一度も冷凍しない「生」のカラフトシシャモが店頭に並ぶのは世界初のことだという。駐日アイスランド大使がイオンの鮮魚売場を訪問している姿がTVニュースの番組でも取り上げられていた。

▼商品名「MSC認証 一度も凍らせない からふとししゃも」(100g税込み213円)。MSC認証とは別名「海のエコラベル」と呼ばれるもので、国際機関の海洋管理協議会(MSC)が水産資源や環境に配慮し、持続可能な漁法で取った天然水産物であることを定めたもの。アイスランドのカラフトシシャモ漁も17年にMSC認証を取得している。イオンがMSC認証水産物の販売を始めたのは06年で、現在では29魚種52品目まで広げている。

▼シシャモは日本沖にも生息する魚だが、北海道の太平洋沿岸でしか取れない「本シシャモ」である。この本シシャモの水揚量だが、著しい減少が続き入手困難な高級品になってしまった。結果、国内流通の9割以上がカラフトシシャモとなっている。しかし、そのカラフトシシャモすら資源量が減少傾向にあるという。ノルウェーでは19年から3年連続で禁漁を決断、アイスランドも19年、20年と禁漁を続けて、昨年に漁を再開したが、乱獲を防ぐため漁獲量を厳しく制限しているのだ。この商品だが、① 持続可能な漁法で漁獲した証「MSC認証」を取得している。② アイスランド産の最漁期で、最も脂のりが良くおいしいといわれているこの時期に高鮮度な状態でお届けする。③ 一度も凍らせないことで、より“ふっくら”した食感が味える。④ 生のまま販売することで、丸干し商品と比べ約1割安く提供することができる。と価値訴求している。

▼旬はわずか2週間と短いらしい。これまでは水揚げ後に丸干しして冷凍し、船便で何ヶ月もかけて日本まで運んで来ていた。「トップバリュ 環境にやさしいMSC認証 からふとししゃも」は、2017年から販売している。今回は、「脂がのっているトップシーズンの時期に“生”で持ってきたら、どれだけおいしいのだろう」と考え、旬の時期を逃さずに届けるために航空便を選んだという。

環境に配慮したエシカルな商品を選ぶ消費者が増える中、国際機関の承認を得た商品の拡大は企業のブランド化につながる。そこに、「一度も凍らせない」という価値が付加されたことになる。環境問題だけでなく、独自化を目指す商品開発としても興味深い。

(2022・03・04)