小売業界2強の22年2月期決算結果(イオン)

イオンの2022年2月期の連結業績は、営業収益8兆7159億円(対前期比1.3%増)、営業利益1743億円(同15.8%増)、経常利益1670億円(同20.4%増)、当期純利益65億円(前期は710億円の当期純損失)で増収増益を果たし、まん延防止措置が繰り返された厳しい環境の中で、巻き返すことができた。

▼セグメント別の業績を見ると、ウエルシアHDを中心とする「ヘルス&ウエルネス事業」が大幅に業績を伸ばし、緊急事態宣言発令の影響を受けていた「ディベロッパー事業」「サービス・専門店事業」の売上が回復した。食品特需を享受したスーパーマーケットも20年2月期と比較すると好調だった。総合スーパー(GMS)は非食品分野の低調があり赤字となった。「国際事業」も、展開各国でのロックダウンの影響により業績が落ち込んだ。

▼「SM事業」の営業収益は2兆5206億円(同1.1%減)、営業利益305億円(同26.7%減)。食品特需を受けた前年度実績からの反動減になったが、対19年度比では140億円の増益を記録した。

「GMS事業」の営業収益3兆3004億円(同1.8%減)、営業赤字は23億円(前期は156億円の営業赤字)だった。中核のイオンリテールの業績は、営業収益1兆8173億円(同7.6%減)、85億円の営業赤字(前期は218億円の営業赤字)だった。赤字額の減少は、食品部門の売上が伸長したことと衣料部門の荒利率が1.7%改善したことと言える。

「ヘルス&ウエルネス事業」の営業収益1兆310億円(同7.8%増)、営業利益419億円(同0.9%増)であった。営業収益が初めて1兆円を突破した。調剤併設の拡大、144店舗の新規出店、積極的なM&Aの実施などの成果と言える。今年6月にはコクミンも子会社化する予定になっている。

▼イオンは26年3月期を最終年度とする5カ年の中期経営計画を展開中だ。5つの成長戦略として「デジタルシフトの加速と進化」「サプライチェーン発想での独自価値の創造」「新たな時代に対応したヘルス&ウエルネスの進化」「イオン生活圏の創造」「アジアシフトの更なる加速」を掲げている。初年度の22年3月期は、デジタル領域における成長が著しく、ネットスーパー売上の伸長もあり、主要KPIであるデジタル売上高で、20年2月期の700億円を大きく上回り1300億円を記録。また、PBの開発に力点を置き、今期は、売上高1兆2000億円を記録。21年9月以降、「トップバリュ」商品の価格据え置きを継続し、食品主要カテゴリーの売上高は対前期比で15%も増やしている。

来期は、コロナ3年目であり、『ニューノーマル』に対応すべく、デジタル化、『イオンでしか買えない商品の訴求』、イオンクレジットカードとWAON、リアル店舗を組み合わせた『イオン生活圏の創造』を推進するとしている。

(2022・05・04)