絶対に許すことの出来ない事件が・・・

日本で考えられない事件が起きた。絶対に許すことの出来ない事件が起きてしまった。安倍晋三元首相が参院選の遊説中に銃撃されて亡くなったのだ。奈良市内の路上で街頭演説をしていた際に銃で撃たれた。岸田首相は「誠に残念であり言葉もない。民主主義の根幹たる選挙が行われているなか命を奪った卑劣な蛮行がおこなわれた。断じて許せるものではなく、最も強い言葉で非難する」と語った。

▼参院選の期間中に元首相が銃撃事件で死亡したことは、比較的安定しているとみられてきた日本の政治への信頼にかかわりかねない。それにしても、近距離から銃撃されて死亡する事態を防ぐことが出来なかったのかの疑問も生まれる。専門訓練を受けたSP(セキュリティーポリス)が付き、県警の警衛警護・危機管理対策参事官をトップとする警護態勢が組まれたと聞く。これも「想定外の出来事」、「問題はなかった」との言葉で逃げるのだろうか。

▼リーマン・ショックや新型コロナウイルスの感染拡大などを経て、世界中で社会の分断が深刻になっている。ロシアによるウクライナ侵攻は、第2次世界大戦後に確立された国際秩序を根本から揺るがしている。民主主義を破壊する最も憎むべき行為が、世界中で起きている。民主主義は多様な意見を尊重し合い、あくまで言論によって重要な物事を決めていくのがルールの根幹のはずだ。傷つけたり威圧したりして主張を押しつける行為は正当化できるはずがない。

▼選挙への影響最小限にしたい。同情など感情による投票が少ないことを願う。選挙は、投票率の低さが問題になって久しい。若い人が他の国と比較しても投票所に行かない。無関心層が高いと思っていたら、「自分の一票で国を間違った方向に向かわせたくない」と考えての棄権もあるという。勉強不足で、政治について十分な知識もないのに投票して誤った候補者を当選させてしまったらどうしようと悩み尻込みするという。若者は、選挙にも「正解」を求めているのかも知れない。民主主義に関する教育がどこか違っているように思えてならない。

民主国家として我が国は何を揺るぎない理想と考えるのか。を改めて考え、議論したいものだ。

ご冥福をお祈り致します。合掌

(2022・07・10)