売上高1000社のランキング特集でのDgS業態は・・・

『Diamond Chain Store』(ダイヤモンドチェーンストア社)誌、9月15日号では国内小売業売上高1000社のランキング特集を組んでいるが、今年度のドラッグストア(DgS)業態の動きを見てみたい。1000社ランキングに入ったドラッグストア、調剤薬局チェーンの企業数は114社(前年から3社増)で、売上高の合計は10兆5429億円(対前年比12.3%増)だった。25年に売上高10兆円の目標と言っていたが、前倒しで達成したことになる。

▼ドラッグストア業態の売上高ランキングでの1位は、前年と同様にウエルシアホールディングスであった。連結の売上高が1兆1442億円(同11.5%増)。既存店の成長に加え、22年6月にコクミンとフレンチを完全子会社化、さらに12月には、ふく薬品を子会社化したことで、その業績が加わり、2ケタの増収となった。

▼2位はツルハホールディングスで、23年5月期の売上高は9700億円(同5.9%増)であった。前年は上場以来初の減収であったが、23年5月期はPB商品の売上構成比アップや調剤併設店拡大が奏功し、増収に転じている。3位は、マツキヨココカラ&カンパニーで、ココカラファイングループの業績がフル加算されたことで、売上高は9512億円(同30.3%増)と大幅増収を果たし、4位から3位に浮上し、2位のツルハHDに迫る勢いだ。

▼4位に後退したコスモス薬品だが、8276億円(同9.6%増)と増収増益。ローコストオペレーションの推進と年間124店舗の高速出店を実現し、24年5月期には、売上高9160億円を見込むとある。5位はスギHDであった。調剤、OTC、化粧品の高い荒利を原資にSMの市場を侵食しながら成長してきたが、調剤報酬改定の影響で調剤事業の収益化が難しくなってきた。競合をしのぐ差別化の強化が一段と進みそうだ。

2023/09/23