プロ野球巨人軍の原辰徳監督が、今季限りで退くことになった。新しい監督として阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチに託すと言うことらしい。原監督は監督通算17年目の今季、2年続けての4位でクライマックスシリーズ進出すら果たすことが出来なかった。巨人の2年連続Bクラスは2005、06年以来で、史上2度目。スポーツ新聞の見出しには、「来季のことは真剣に考えないといけないと思っている」との山口オーナー談が載っていた。
▼3年契約の2年目だったが、不振の責任を取る形となったのだ。原監督は巨人監督を3度務めて9度のリーグ優勝と3度の日本一に輝いたが、通算17年目の今季は開幕から苦戦し、優勝争いに絡むことが出来なかった。ただ、巨人監督として歴代最多の通算勝利数は1291勝となった。阿部コーチは巨人一筋に19年間プレーし、通算2132安打、406本塁打をマークするなど強打の捕手として活躍した。引退した後は2軍監督などを務めた。
▼「監督は1年勝負。1年やって勝てない監督が2年、3年やったところで勝てっこない」とは、横浜(現DeNA)ベイスターズ元監督の権藤博氏の言葉だ。しかし、短期決戦での目の前の成果だけを追いかけると、自分が本当に遣りたいと思っていることも出来なくなってしまう。強い組織をつくるという事は、企業経営も同じである。近未来の姿をしっかりと描けているか、そこから見て今何が大事かだ。そうしないと育つものも育たない。
▼2年連続最下位の新庄監督はどうなのだろうか。この成績での続投に異論が出なかったのは、賛成するファンが多いということだ。新庄ファンの友人は、「選手と一緒に戦いながら自分も勉強するという姿勢であり、選手のミスを責めずに我慢強く使っている。結果、選手は伸び伸びとプレーし、万波らチームの軸も定まって来ている」と評価が高い。各種競技を通じ、監督としてのマネジメント力を考えさせられた年でもあった。
わが西武ライオンズの松井監督、大化けしてくれるのであろうか。期待せずにはいられない。
2023/10/06