日本の漫画が貢献とは・・・

何年も店舗を閉鎖し続けるなど、音沙汰のなかった米国の有名書店チェーン「Barnes&Noble」(バーンズ&ノーブル・B&N)が23年に30店舗の新規出店を果たし、今年の目標として新規に50店舗をオープンするとある。アマゾンの隆盛やスマホの浸透で売上が落ち込んでいた書店チェーンが本格的にカムバックしているようなのだ。撤退したアマゾン・ブックストアのボストン2店舗の跡地にも出店している。

▼書店文化の中の悪役とまで揶揄された時期もあり、08年ごろの絶頂期には約725店舗にも上ったが、その後150店舗の閉鎖、経営陣と戦略の刷新を繰り返し、19年には6億2800万ドルでヘッジファンドに身売りまでして来た。CEOのジェームス・ダントが「我々は今、再び店舗をオープンし始めるだけの収益性と自信の両方を得た」と語っていたように、新規出店計画と新しいイメージで、カムバックを果たそうとしている。

▼米国小売業視察研修時には、店内でコーヒーを飲みながら試読する椅子を備えるなどする書籍店であり、ライフスタイル提案型業態のモデルとして見学をした店舗のひとつである。ただAmazon.comの発展が、家族経営の小さな書店からB&Nをも席巻したのであった。攻勢の切っ掛けは、画一的な品揃えにするのではなく、個々の店舗に自主性を与えることだった。品揃えを書店員に任せ、地域で人気になっている書籍を大幅に増やすことにしたことだ。

▼B&Nの復活要因には新型コロナウイルス感染拡大がある。そこで、異常な人気を獲得したのが実は日本のマンガという事だ。21年にはコロナの巣ごもりによる読書ブームもあり、マンガ売上は前年134%増と2倍以上になった。20年も前年に比べて30%も増加するなど、ロックダウン下で漫画人気を不動にしたのだ。マンガはより広い層をターゲットにでき、小説を買いに来た両親に連れられてマンガ初見の子供も気楽に手に取れる。意外な面でも日本の漫画が貢献しているようだ。

2024/02/15