新しい生活の可能性が開拓出来るか否か・・・

イトーヨーカドーの閉店の知らせが相次いでいる。元々のイトーヨーカ堂は、多角化をせずに成長発展して来た。ビッグストア企業の中でも、子会社の数が少ない企業であると思っている。「多角化」せずとも好業績を上げて来たのは、国内外コンビニエンス事業によって支えられて来たからだ。その為なのか、グループとしての子会社対策は疎かになってしまったように感じられる。少なくとも10年以上前に解決すべき重要なテーマだったはずだ。

▼今や時代遅れといっていい「業態」発想のチェーンに対して、思い切った施策が出来ないのは、「人事」面での遠慮があるのかも知れない。ところで「業態」とは、品物を品種で限定するのではなく、購買頻度、価格帯、買物行動の便宜などによる「品種を横断」によって「品揃え」する方法である。スーパーマーケットは、食事及び日常消費に拘わる必需性が高くて購買頻度の高い「品種」群を集めたのだ。その後も、基本的にはこの方法論を採用して来た。

▼「流通業業態」出現のきっかけの基本は、「業種」より「業態」の方が「買い物が便利」、「買物が自由に素早く出来る」ということだった。これだけでは時代遅れと言わざるを得ないようだ。例えば、「ダイソー」は当初「100円ショップ」といった。売価100円のものしか売っていなかったからである。だが、市場に存在する100円で売れる「品種」を集めたのではない。既存の品種をすべて100円で売れるようにマーチャンダイジングし直したのだ。

▼これまでの「業態」は、既存「業種」から購買頻度や価格ゾーンで品目を「選んだ」のだが、これからは、「品揃えテーマ」、「顧客創造のテーマ」で、わが社独自の「品目」をマーチャンダイジングし直すことである。その品揃えに適合する「品種・品目」が、既存の「市場」には存在しなかったから、創造することになる。結果、基本的にストア・ブランドで構成されているのだ。これまでと違う新しい「生活」の可能性が開拓出来るか否かが使命なのだろう。

「ワークマン」のランドセル、「セブン・イレブン」の冷凍食品など、そんな目で見ると楽しい。

2024/03/19