大きく変わる現代のビジネス環境を生き抜いていくために「ラーニングアジリティ(Learning agility)/ 学習機敏性」が必要だと言われている。経験から学ぶ意欲と能力が高く、そこから学んだことを新たな環境においても成功させるために応用できる能力を意味する言葉になる。変化の激しい社会に適応するには極めて重要で、不確実性の高い時代において、ビジネス上の大きなアドバンテージとすることができると考えられる。
▼最近の転職サイトでよく見かける言葉だが、米国ロスアンゼルスに本社を置く世界最大規模の組織・人事コンサルティング会社コーン・フェリーが提言した概念のようだ。コーネル大学RMPジャパン13期の受講生は、人事管理の経験者も多く、「働き方」をめぐる常識の変化に企業はどう対応すべきかを考察する過程で学んだであろう。コロナ禍によるビジネス環境の変化は、個人や企業の対応力や適応性の差を明確にしたようだ。
▼従業員のアジリティ(機敏性)を高め、能力を身に付けるためにも参考にしたい。コーネル大学RMPジャパンでの学び方にも通じるからだ。ラーニングアジリティを身に付ける為には、① 常に当事者意識を持って学ぶ、② 学びの前に何が課題かを想定して学ぶ、③ 昨日までの常識を捨てる勇気を持つ、④ 同僚やグループの業務を知る、⑤ 部下・同僚・上司など誰からも学ぶ姿勢を持つ、そして、⑤ 学びはすぐに記録し活用方法も考えることだ。
▼人は、新しい環境下では自分に自信が持てず守備的になりがちだ。すると周囲のアドバイスを素直に聞き入れられなかったり、不明点を質問できなかったりしてしまうことが多い。過去の成功体験に固執してしまうと、新しい環境では通用しないことにもなる。変化の激しい時代でも自身の目標を達成するため、今までの常識を疑う勇気を持ち新たな知識を吸収していく意気込みと心構えを持つことが必要と思う。10か月後の自己の変化に期待しよう。
2024/10/08