米国には、四半世紀に渡り「社員の働きがい」を専門に調査して公表するものがあります。「100 Best Companies to Work For」で「働きがい」を専門に調査する研究機関「Great Place to Work」とフォーチュン誌が合同で発表しているランキングです。例年は数百万人規模の従業員アンケートと調査機関による分析によって実施されていましたが、今年は約50万人の従業員へのアンケートと新型コロナパンデミックに対応するために取られた行動に焦点を当てた質問に変更されての実施でした。
▼勿論、Great Place to Work Institute Japan(GPTWジャパン)があります。ランキング参加企業のアンケート結果を点数化し、一定レベルを超えた会社を「働きがいのある会社」として発表しております。アンケートは従業員向けと企業向けの2種類で構成され、GPTWジャパンと外部有識者からなる委員会が精読し点数をつけ、ランキングを決定しており、アンケート項目と評価基準はグローバルで共通です。ランキングはエントリー方式で、25名以上の法人が参加できるようです。
▼2021年、米国でのトップ10に小売業でランクインしたのは、Wegmans Food Marketsでした。Wegmansは、24年連続でトップ100にランクインしているのです。しかも、2005年には第1位に輝き、最近もベスト3を堅持するほどです。コーネル大学のキャンパス訪問時には必ず見学させて頂く企業で、106店舗を展開していますが、昨年1年間で従業員を約3500人増員し、49,000人の従業員となっており、40%がフルタイムで働いています。89%の従業員が「自分の職場が最高」と回答しているとのことです。
▼今年は、例年以上に「利益」よりも「人」を重視した企業にスポットが当たったようです。コロナ禍での対策を取りながら、従業員のみならず、地域全体の人々の生活を支えた企業が数多くランクインしております。100社の中にSMでは、Nugget Market(24位)、Publix Super Markets(42位)が入っております。
(2021・11・5)