昨日の続きを少し述べさせて頂きます。食の領域においてもWalmartは、1万件以上のレシピを掲載するモバイルアプリ「Side Chef」と提携。同社レシピの材料とウォルマートのネットスーパーで購入可能な商品を連動させ、ウォルマート店舗(3000カ所以上)から最寄店を選び、価格や在庫の確認、代替品をその場で確認したうえで、オンライン注文できるようにしています。
▼もう一つのフードテックは、高性能で多機能なスマート調理家電です。日本でも最近、BALMUDA社などの製品が話題になっていますが、米国を拠点とするスタートアップ企業が開発したワンタッチ調理家電群です。たとえば「June」ですが、煮る、蒸す、焼くなどの5種類の調理機能を備え、専用モバイルアプリで操作する多機能なオーブンです。Whole Foods Market と提携し、PBである「365 Everyday Value」の商品30アイテム以上を食材とし、ワンタッチで本格的な料理に仕上げるプログラムを装備しているのです。
▼本格的なおいしい料理が20分以内で自動調理できる「Tovala」も注目されています。これは、シェフが監修する専用ミールキットを定期宅配するD2C型のサービスです。オーブン内にキット材料を入れ、キット同封のQRコードをスキャンすると、オーブンにレシピデータがダウンロードされて、自動調理するものです。メニューは週替わりで、肉や魚料理、パスタなどに加え、植物由来の肉を用いたメニュー提供などの商品開発に注力してます。多機能な「Smart Cooker」は、毎週、新しいレシピが追加され、それに沿った簡単な下ごしらえ、モバイルアプリで調理時間設定すると、短時間で美味しく料理できる仕組みです。
▼このほか、専用容器に材料を入れタイマーセットするだけで自動調理する調理ロボットや1人分の料理が短時間で出来る卓上電磁調理器など、家庭でおいしいものを料理して食べるという食習慣は、コロナ終息後もある程度、定着すると見込んでか、食品業界もコラボに向けての取組を始めています。
(2021・11・7)