昨年の年末・年始商戦の実績、つまり、新型コロナ禍での主要カテゴリーの売上動向を整理しておくことが大切だと思います。「前年データは役に立たない。前年対比の発想は止めよ」と良く言われますが、このコロナ禍のもとで、何が変化したのか、何は例年通りで変化しなかったかを確認し直すことは重要なことです。
▼例えば、昨年の「おせち関連」の動きですが、コロナ禍で、消費者は集いたくても集うことができないという状況が発生しておりました。その影響でしょうか、若い世代がおせち料理を用意するという大きな変化が見られたのです。今年はそのニーズを捉え、それを醸成することがポイントになると思います。昨年は、正月用商品の販売状況が非常に好調で、品切れする店舗が多く発生したようです。数多くの機会ロスが発生し、「おせち」では、普段用のかまぼこや伊達巻などで代替する程でした。戦略的には、商戦の前倒しをした企業が多かったことが一因だったのでしょうが、少なからずもったいない状況があったと思います。
▼12月の伸び率は、マスクなどの衛生用品や洗剤、カイロなどの日用消耗品が高く、食品では調理品、冷凍食品、麺類、練り製品、菓子、アルコール飲料が伸びました。在宅時間の増加で、冷凍食品(農産・畜産・水産素材やピザ・グラタン、麺、米飯加工品、調理、氷など)が、28日頃から徐々に伸び、年明けも前年を大きく上回りました。帰省や旅行を自粛した人たちが、簡単に食事を済まそうとした結果、インスタントカレー・シチューのルーやレトルト、パスタソース、中華料理の素、米飯加工品、レンジ専用食品、まぜご飯の素などの保存のきく簡便商品の動きも活発でした。また、自宅で行われたクリスマスパーティでの食卓に載ったものは、パスタ関連のメニューが圧倒的に多かったようです。
▼今年は、ワクチンの効果も出て、年末にかけても感染者数は抑制され、ある程度、自由にパーティー・忘年会・帰省が行われると想定されます。もう一度、自社(店)のPOSデータやID-POSデータを確認し、年末・年始商戦の取りこぼしを防ぎたいものです。
(2021・12・03)
