コロナ下で特徴的だったことは客数が減少して客単価がアップした点です。来店頻度を押さえてまとめ買いをしたことが主な要因ではありますが、分析してみますと、チェリーピッカーや来店頻度の低かった顧客が減少もしているのです。ロイヤルティの高いお客さまが変わらず来店してくれていました。ロイヤルカスタマーを鮮明にしたとも言えます。
▼2021年の年明けから首都圏では新規感染者数が爆発し、1月7日に2度目の緊急事態宣言が東京・神奈川・埼玉・千葉の1都3県に発出されました。14日からは11都府県に拡大され、再び買いだめ需要の傾向が強まります。SM(スーパーマーケット)は、21年1月の緊急事態宣言発出下では前年同月比が大きくプラスとなりましたが、それ以降は前年の特需反動もあって前年割れが続きました。前々年比では100%超の水準にあります。
▼3月以降は緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が断続的に発出されました。8月・9月にはオリンピック・パラリンピックが開催されるなか、第5波では最大の新規感染者数を記録したのでした。ただ、「コロナ疲れ」や「コロナ慣れ」が出て来て、SMの売上は前年とほぼ同水準での推移でした。その後、ワクチン接種が本格化したのですが、接種による副反応対応の需要が発生、ドラッグストアでは解熱剤や「冷えピタ」などの冷却ゲルシートが、SMでもスポーツ飲料が売上げを伸ばしました。第3回の緊急事態宣言から、酒類の提供が終日停止となりましたので、ビールをはじめとしたアルコール飲料の伸びが20%増となるなど家飲み需要が大きくなりました。その後、菅義偉総理が退陣、岸田文雄第100代内閣が発足するのを待っていたようなタイミングで、新型コロナの新規感染は激減しました。
その要因は様々なことがあるのでしょうが、専門家でも真因は分かっていないようです。
▼この一年間に、SMを取巻く環境も大きく変化しております。例えば、内閣府が発表したGDP(国内総生産)速報によると、21年7~9月期の実質GDP(季節調整値)は前期(4~6月期)比0.8%減でした。これは年率にすると3.0%減となります。加えて人口問題も激変し始めております。次年度の施策を考える上でも整理する時間が必要になりそうです。
(2021・12・04)
