2021年を振り返る・・・④

2021年4月、マスターズ・トーナメントで松山英樹選手が優勝し、日本人として初のメジャー制覇を遂げました。ゴルフファンのみならず日本中を沸かせました。ゴルフはコロナ禍にあって、密になりにくく、友人同士で楽しめるレジャーとして人気が高まっているようです。若者の間でも人気となったいるようです。9月のゴルフ場の利用者数は前年同月比で5%増の約99万人だったと経済産業省が広報していました。衣料品のユナイテッドアローズが、ゴルフ向け商品ラインアップを立ち上げるなどの盛り上がりを見せました。

▼東京五輪・パラリンピックは、ほぼ無観客開催となりましたが、自宅観戦に伴うテレビ購入や食事のデリバリー需要などに繋がりました。新型コロナウィス下で巣ごもりの生活スタイルが定着しましたので、ゲームや動画配信の人気も続いたのです。格差社会を風刺した韓国発ドラマ「イカゲーム」がネットフリックスの配信で話題となりました。韓国のデジタル戦略、人材の活用や育成、文化的多様性への対処は、エンターテイメント業界に於いては、日本の一歩も二歩も先を言っているようです。韓国の人気グループBTSの活躍もIT革命時代のクールコリア政策の成果と思えます。

▼エンタメの世界ですが、IT(情報技術)革命が、欧米ではEDM(Electronic dance music)の新潮流を生み出しました。楽器がなくても電子機器で曲を作り、旋律と歌に代わりリズムとダンスが音楽の主役になったのです。韓国は、言語や歴史に左右されにくいダンス主体の歌手で世界に送り出したのです。世界を目指すためには、起承転結がはっきりしない曲が良く、静かに始まり後半で盛り上がるJ-POPは時代遅れになっているのです。ITやDX(デジタルトランスフォーメーション)への姿勢の差がここにはあるようです。

▼ここは、音楽界の話題でしたが、世界で戦うことは、異文化で育った人を相手にすることです。クールジャパン政策は、今あるコンテンツの売込みを重視していますが、作り方の過程まで変革する必要があるようです。SM業界も今後の中心世代へのアプローチの仕方から創造する必要があります。

(2021・12・07)