「フードテック」に関する情報整理をはじめてみたら・・・

これも(株)クレオ(東京都千代田区)の生活行動研究室発表のものになるのだが、SDGs (Sustainable Development Goals・持続可能な開発目標)に対する生活者意識に関する調査結果が出ていた。この企業の調査データは、生活者分析に役立つオリジナル調査データとして活用高いものを提供している。小売業でも年度計画を立案する際、生活祭事を確認するなどの時に大変に役立つものである。

▼SDGs に対する生活者意識に関する調査結果であるが、全体の1位は、「すべての人に健康と福祉を」となり「海の豊かさを守ろう」「気候変動に具体的な対策を」「陸の豊かさを守ろう」「平和と公正をすべての人に」が続いている。年代別に見ても、「すべての人に健康と福祉を」「海の豊かさを守ろう」は全年代で上位5位までに入り、幅広い年代で興味関心が高い目標になっている。特に「海の豊かさを守ろう」は、海洋プラスチック汚染問題の深刻化が注目されていることからも上位になっているのだろう。プラスチックの代替素材を使った商品や容器循環型のサービスなど、脱プラスチックに向けた取り組みは進みそうだ。

▼また、SDGsの年代別認知率については、20代が認知率91.4%と最も高かった。特に「貧困をなくそう」「飢餓をゼロに」「ジェンダー平等を実現しよう」など国際的な格差問題、人権問題に関する興味関心が他の年代よりも高い結果である。20代は、幼いころからスマホに触れSNSを通して海外の価値観や国際的な格差問題、人権問題に触れる機会が多かったことが考えられる。SDGsに対する興味関心は、世代によって傾向が異なる。ここでも、ターゲットに合わせたアプローチが必要だとの認識を持ちたい。

▼今月21日開催予定の「Future Store“NOW”2022」推進協議会テーマの「フードテック」に関する情報整理を始めたのだが、① 業務効率や業務代替に関するもの、② 個人に最適化をもたらすもの、③ デリバリーなどの流通プラットフォームに関するもの、④ 生産や製造を革新するもの、⑤ 次世代の食品に関するものなどさまざまなテクノロジーの活用が始まっている。しかも、フードバリューチェーンに関わってくるのでESG(Environment・Social・Governance)、SDGsなどと密接に関わっている。一度、CSV(Creating Shared Value)、CSR(Corporate Social Responsibility)などを含めESG(Environment・Social・Governance)経営、SDGsとの関わりについて社内で議論し整理する必要がありそうだ。

(2022・01・15)