競合店対策は、我が社の「独自性」の実践・・・

ロピアの22年2月期の売上高は2469億円(前年比19.4%増)を達成した。20年度の成長率29.7%増には及ばないが、コロナ特需の影響後での2桁増は業界トップの成長率と見られる。ロピアの創業は1971年。現ロピアHDの高木秀雄名誉会長が「肉の宝屋藤沢店」を開業したのが始まりと聞く。

▼スーパーマーケット(SM)への進出は94年。「新鮮大売ユータカラヤ」を出店し、年商100億円台にまで伸ばした。その後、04年頃から売上が低迷した。自店を見つめ直して見ると、お客さまが買い物を楽しんでいないこと。安いから来店しているだけで、ユータカラヤが好きだから来ているのではないということに気づいたというのだ。そこからロープライスのユートピアを目指すという、「ロピア」のコンセプトが生まれた。「ロピア」1号店は09年に出店した綾瀬店。初年度から約40億円を売り上げる成功を収めた。2号店の厚木店、3号店の港北東急SC店と業績を伸ばし、大きな話題店となった。そして11年に社名をロピアに変更した。

▼2020年9月には関西にも出店するなど、積極出店を進めている。中長期の目標も、24年度5000億円、2031年度には2兆円(グループ売上高)と非常に高い目標を持っている。ロピア出店と商圏が重なるSMへの影響も大きいものがありそうだ。このような中にあって、興味深い調査が実施された。『ダイヤモンドチェーンストア』誌(4月1日号 ダイヤモンド・リテイルメディア社)に「ロピアの競合に与える影響を数字で可視化!」と題するレポートが掲載されている。記事の内容は、KDDIと技研商事インターナショナル(愛知県)が共同で開発・運営している商圏分析ツール「KDDI Location Analyzer」を使って、ロピアの出店が近隣SMの客数や客層にいかなる影響を与えているか調査したものになる。茨城県つくば市周辺と神奈川県横浜市・保土ケ谷区周辺のSMの顧客の動向(変化)が客観的なデータで表示されている。

▼先ず、スマートフォンの位置情報データ、属性データを活用で、特定エリアや施設に、どのような人が、どれくらいいるのかが分かるツールがある事に驚いた。そして、神奈川県横浜市・保土ケ谷区周辺では、ロピアのオープン1カ月を過ぎたあたりから「サミットストア権太坂スクエア店」が形勢を逆転しているとの記事に納得感を持った。個食対応、即食商品の充実、ゆったりと買物できる売場づくり、案内係の配置など、ロピアの買物スタイルになじまない顧客の利用を着実に押さえていると考えられるからだ。

競合店出店に対抗する手段は、我が社の独自性の徹底こそが武器になるというヒントを示唆している。

(2022・04・15)