4PL(Forth Party Logistics)の時代へ・・・

物流コストの高騰、ネットスーパーの展開などを考える時、ロジスティクスの重要性は、ますます増してくる。今やロジスティクス業務をアウトソーンングすることは常識となり、その行き着く先が3PL(Third(3rd)Party Logistics)であった。しかし、現状では3PLにもまた3PLなりの限界があり、4PL(Forth Party Logistics)が登場している。

▼その昔、製品の完成段階から消費者に届くまでのプロセスを自社で行うことは、当たり前のことだった(1PL(First Party Logistics):自社で発生する物流業務を自社で運営)。ところが、取引先の数も増え、取り扱いが複雑化するいと社内の関係部署に極めて高い専門性が求められるようになる。そこで2PL(Second Party Logistics:自社で発生する物流業務を、予会社もしくは関連会社が運営)を採用するようになり、ロジスティクス業務に特化した子会社の立ち上げるようになった。

▼ただ、ロジスティクス業務に特化した子会社といえども、ロジスティクスビジネスの専門的知識はほとんどない。次第にその限界に気付くと、ロジスティクスビジネスに精通した専門企業によるサービスが必要との認識が広がる。結果、外部の企業からロジスティクスサービスを受ける、3PLのメソッドが登場してきたのだ。3PLの登場により、企業はロジスティクス関連支出を削減できるようになり、本業に集中することが可能になった。もとはコスト削減を目的として外部企業に物流業務を委託するという、単なる外部委託から始まったものが、長期にわたるパートナーシップと幅広い包括的なサービスの提供を意味するまでに発展した。

▼そして、優れたシステムとの評価高い3PLも、社会の複雑化と専門化が一層進行するに従い限界が現れてきた。物流オペレーションとそのマネジメントを含む物流業務全般を外部委託する3PLに、ロジスティクス戦略の企画、推進を行うコンサルティング要素が加わったソリューションである4PLへ移行している。物流業務を請け負うだけでなく、経営方針に基づくロジスティクスの戦略立案から携わり、企業課題を解決へ導くものになる。

サプライチェーン全体を可視化し、潜在的な課題を発見できる。物流費削減に留まらず、在庫や固定資産の圧縮に関する改善施策を提案出来る。社内での成長分野に必要な人材を再配置できるなどのメリットを挙げている。

生鮮食品の輸送と保管は、高度なロジスティクスを必要とする。4PLの持つ可能性にアプローチしてみたい。

(2022・07・12)