PB商品の位置づけが重要になってきた。厳しさを増す小売業を取巻く環境変化を考えると、価格競争力と価格以外の価値提供を両立させる「商品開発力」と「販売力」の強化は避けて通れないようだ。また、独自性を追求するとき商品開発力の差は、業績の差になって来ている。商品開発力のひとつであるPB商品戦略も大きく変化してきている。
▼PBの発展段階を俯瞰してみると大きく5つの世代変化があった。この世代ごとの戦略、ブランドタイプ、品質/イメージ、価格、購買動機を整理してみたい。
第一世代は、ジェネリック戦略の時代である。ジェネリック、ノーブランドなどで低品質で、NBに比べて悪い品質のイメージがあり、NBよりも20%以上低い価格で展開、従って価格が主な購入要因になる。
第二世代は、低価格戦略の時代で自社ラベルが展開され、中くらいの品質だが、NBには劣る品質、トップブランドに付随する二番手ブランドでNBよりも10~20%低い価格、依然として価格が重要であった。
第三世代の戦略は、模倣戦略が進み自社ブランド化が進み、NBと比較可能な品質でNBよりも5~10%低い価格、ここから価格と品質双方が重要になって来た。
第四世代は、付加価値戦略になり拡張された自社ブランド展開が進む。リーダー商品と同等か、それ以上品質、高品質で独自性のある商品良い品質と独自性を持ち、NBと同等かそれ以上の価格を打ち出し、購買動機も良い品質と独自性にある。
そして、第五世代は、米国「アルディ」などに見られるような価格破壊的なPB商品、ECにおけるPB商品づくりであり、販売チャネルが多様化した時代への対応になると思える。
▼足元では、コロナ禍で消費者の生活様式が一変したため、簡便、健康志向、家で過ごす時間拡大などのニーズに対応した開発商品が目につくが、各社から新発売される商品の力が試される時を迎えているようだ。「便利さ」とか「安さ」は、比較の戦いなので、商品の持つ絶対を訴求して貰いたいし、単品の「売筋商品」を開発、開拓するのではなく、買物が「必要」だから来店する人に、買物の「発見」あっての楽しさの提案に繋がる商品を期待したい。
▼結論はいつも同じになってしまうが、自社の提供価値を実現するための品揃えする上で必要な商品であること。従って、この品揃えとは、従来から追求してきた品種内の幅と深さではなく、品種内のポジションから離れる独自の位置づけが欲しいものだ。この独自の位置づけでさまざまな品種からの商品が生まれると売場は楽しくなる。
(2022・07・20)
