6 月度の小売業の動向は・・・

『小売業界のマンスリー<2022 年7月号> 』(大和証券発行)が届けられた。6 月度の小売業の動向は、改善傾向が継続している。コロナ渦の影響が軽減したことに加え、下旬の記録的猛暑も寄与。巣篭り消費関連の悪化度合いも小さくなっている。天候は前半まで気温の低い日が多かったものの、下旬に恵まれた。全国的に梅雨明けが早く、記録的猛暑となったことから、衣料品や服飾雑貨、日用品、家電などで夏物商品が動いている。

▼百貨店は伸び率の低下は見られるが大幅改善を継続。高額品が引き続き高伸長している。猛暑も加わり夏物商品の動きが良好。衣料品、服飾雑貨に加え、化粧品もUVカットなどを中心に改善。インバウンド需要は好調に回復している。GMS は横ばいも、大型店を中心に衣料品やテナントの改善が継続。スーパーマーケットであるが、巣篭り消費の反動で食品は減速しているが、19年6月比でみると引き続き順調。価格志向が強まる一方、惣菜や付加価値型の商品は良好である。値上げの動きは競合店の動きを睨みながら、月を追って強まっている。コンビニエンスストアは6月も改善傾向が続いている。コロナ渦の影響縮小に加え、販促の強化、記録的猛暑、PB商品の値上げが寄与している。ドラッグストアは、企業間での差があるが、5月から概ね改善した。猛暑によりサンケアや制汗剤等の季節商品が伸長。化粧品は外出機会の増加し回復基調、食品は前年の反動が影響するも、飲料やアイス等が健闘した。医薬品は新型コロナ再拡大に伴いマスク等が順調。調剤は順調だが、調剤報酬改定の影響で伸びが弱い。外食は、昨年の緊急事態宣言の反動で前年比プラスの企業が多く、コロナ前比でも堅調な推移とみている。業態により差はあるが、外食需要は底堅い。

▼SM業界、6月度の個の企業の業績は次の通り。

◎アークス:既存店▲2.3%(客数▲3.8%・客単価1.5%)、全店▲2.4% ◎アクシアルリテイリング:既存店0.5%(客数0.2%・客単価0.2%)、全店2.8% ◎いなげや:既存店▲5.6%(客数▲4.4%・客単価▲1.2%)、全店▲5.6% ◎オークワ:既存店 ▲5.8%(客数▲5.8%・客単価0.0%)、全店▲8.2% ◎関西フードマーケット:・イズミヤ:既存店▲6.5%、全店▲2.9% ・阪急オアシス:既存店▲12.0%、全店▲10.3% ・関西スーパー:既存店▲6.0%、全店▲6.0% ◎ダイイチ:既存店0.7%、全店4.7% ◎バローHD:既存店▲2.5%(客数▲3.6%・客単価1.2%)、全店▲1.8% ◎ハローズ:既存店▲1.6%(客数▲1.3%・客単価▲0.3%)、全店4.2% ◎ベルク:既存店▲1.0%(客数▲2.0%・客単価1.0%)、全店2.6% ◎マックスバリュ東海:既存店▲4.5%(客数▲3.2%・客単価▲1.4%)、全店▲3.4% ◎マックスバリュ西日本:既存店▲4.6%(客数▲3.4%・客単価▲1.0%)、全店▲3.5% ◎ヤオコー:既存店▲0.5%(客数▲1.5%・客単価1.0%)、全店2.7% ◎ヤマザワ:既存店▲1.3%(客数▲3.5%・客単価2.3%)、全店▲2.8% ◎ユニバース:既存店 ▲0.8%、全店 ▲0.8% ◎U.S.M.H:既存店▲3.8%、全店▲2.8% ・マルエツ:既存店▲5.5%(客数▲2.0%・客単価▲3.6%)、全店▲4.4% ・カスミ:既存店▲1.0%、全店0.1% ・マックスバリュ関東:既存店▲5.8%、全店▲7.9% ◎ヨークベニマル:既存店▲1.3%(客数▲2.4%・客単価1.1%)、全店0.3% ◎ライフコーポレーション:既存店▲1.8%(客数▲1.9%・客単価0.1%)、全店▲0.3% ◎リテールパートナーズ:既存店▲1.8%(客数▲2.3%・客単価0.6%)、全店▲1.7%

(2022・07・30)