ミールキット「Home Chef」の売上の伸びに注目・・・

米国の消費者物価指数の7月は、前年同月比で8.5%の上昇であった。ガソリン価格の下落などがあり6月の9.1%増を下回り、3ヶ月ぶりに減速した。8月の実績は13日発表予定だが、ロシアによるウクライナ侵攻とエネルギー供給状況などを考えると記録的なインフレは未だ続くとの予想のままだ。

▼物価高の影響があったのだろう、The Kroger Co.(クローがー)の第2四半期決算は、売上高が346.4億ドル(前年同期比9.3%増)となった。純利益も前年同期比56.1%の増加の7.32億ドルであり、既存店売上高(除ガソリン売上)前年同期比は5.8%増と好調である。ネットスーパーなどを含むデジタル売上は8%の増加だった。牽引したのは宅配サービスで同34%の増加となっている。続く高インフレに顧客の多くは割高となる外食を避け、自宅で食事をする傾向にあるようだ。

▼米国の多くの世帯が節約を励んでいるのだろう、インフレ化における節約志向は商品の買い方にも現れている。クローガーのストアアプリを介したデジタルクーポンは同社史上最大となる7.5億件もダウンロードされたという。この件数、利用することで10億ドルの節約をもたらしたという。また野菜・果物の購入も保存のきく冷凍ものにシフトしているというのだ。

▼クローガーは、「Simple Truth」や「Private Selection」「Heritage Farm」などのPB商品を提供しているが、売上が急増し既存店売上も10.2%増と二桁の伸びとなっている。特に牽引したのは4年前に買収した食材セットのミールキット「Home Chef」になる。少しだけ手間をかけながらも20分程度で調理できるミールキットは、惣菜などの出来合い商品より後ろめたさがないので忙しい主婦にも人気になっている。通常のミールキットは、オンライン販売によるサブスクリプションの形をとり、3食分(1食は2人分)が入ったものをまとめて宅配している。

廉価版の新PB商品「Smart Way」(150品目)を追加した。また、ネットスーパーのサブスクリプション・サービス「Boost by Kroger」を7月から全米に展開し始めている。会員制の「Boost by Kroger」では、加入者の25%がネットスーパーでは新規客と明かしている。

日本でもスイーツやおやつから主食まで様々な種類のサブスクリプション・サービスが専門店を中心にサービスを展開している。記録的なインフレの影響で外食を控える傾向が続いていけば、更に自宅でカンタンに調理できるメニューが開発されそうだ。

(2022・09・12)