結果が良ければ何でもあり・・・

石川県能登町が国の新型コロナウイルス交付金を財源に充てて、2021年春に設けた巨大なイカのモニュメント「イカキング」の経済効果が話題となっている。モニュメント製作にコロナ交付金を充てたもので賛否両論があった。米国のニューヨーク・タイムズ紙など世界のメディアも報じた。地元議会も「経済効果はどうなんだ」との声が噴出したためか外部の経営コンサルタントに委託し、効果を算出したようだ。

▼建設費2695万円に対して、「約22倍の6億400万円の経済効果を石川県にもたらした」との調査結果が出たらしい。加えて広告換算した宣伝効果は、広告換算価値の高いテレビでの露出も多く、18億円の価値とも報道され経費以上の効果があったと分析している。

「イカキング」は全長13メートル、高さ4メートルの巨大なスルメイカの像で、「日本3大イカの町」と呼ばれる地元のイカをPRし、観光需要を呼び起こす目的で設置した。

▼隣にある道の駅「イカの駅 つくモール」では、イカの刺し身や丼などの食事を提供する食堂、イカの一夜干しやイカに合う日本酒、イカの形をしたランプなどイカ関連商品が200種以上並んでいるという売店がある。日経MJによると「16カ月間に約16万5千人が来場した」とあり、「イカキングを見るため」が45%、「イカ料理を食べるため」が25%と7割がイカ目的だったとの記載があった。旅の平均支出額は関東からの観光客が約2万円、金沢市民が5千円などだったとも。SNS上の投稿も、当初は批判も多かったが、5~6月末の投稿をみると、好意的な意見が批判を上回っているという。ゴールデンウィークには、10日間で1500万円近くを売り上げ、地元の水産業にも貢献したとある。また、新たな雇用も、遊覧船の船長や売店スタッフなどで38人分生まれているともあった。

▼建設にかかった経費や観光客の数、支出額などをアンケート調査やレジのデータなどを集めて算出した。これまでの観光客数の水準であると仮定した場合、3年間で12.5億円、5年間で20.8億円の経済効果をもたらすと推計している。

町の関係者は「賛否色々なご意見をいただいたが、コロナ交付金の間違った使い道ではなかった」「地元で愛されている。公共の建設物としては十分なリターンを得ている」とのコメントを出していた。

ただ、結果が良ければ何でもありなのだろうか。投資効果が高いということで賛辞して良かったのかと疑問に思う。これから言うと経済効果が低かったが、本来のコロナ渦に対する目的で交付金を使った自治体は評価されないということにも繋がり兼ねない。観光振興関連の予算を投入しての成功であるべきだったと考える。いずれにしても一過性に終わることなく、地域振興に繋げて欲しいものだ。

(2022・09・13)