3期以上連続の増収増益スーパーマーケットは・・・

今日も『Diamond Chain Store』誌(9月15日号)の特集記事である「日本の小売業1000社ランキング」から報告させて頂く。新型コロナウイルス感染拡大の影響による特需で増収・増益であった20年度に対し、21年度はその反動もあり、業績を落とした企業が多かったからであろうか、1000社ランキングに入ったスーパーマーケット(SM)324社のうち3期連続でランクインしているのは277社とある。その中で、3期以上連続での増収増益企業は10社だけだった。

▼コロナ渦の影響以外にも、「収益認識に関する会計基準」の適用により、売上高については22年3月期以降の決算期の企業の多くが前期との純粋な比較ができなかったこともあり、3期以上連続で増収増益を果たした企業は前年度(3期連続263社、3期連続の増収増益8社)の約半分に減少している。

3期以上連続増収増益SM10社を見ていくと、ディスカウント系SMの「オーケー」(神奈川)が好調を維持している。22年3月期の売上高は5250億円(対前期比3.2%増)、当期純利益は222億円(同3.9%増)だった。最も長く増収増益を続けているのは「ヤオコー」(埼玉)で、22年3月期の売上高は4678億円(同3.2%増)、当期純利益は222億円(同3.9%増)だった。ヤオコーは33期連続の増収増益となっている。子会社の「エイヴイ」(神奈川)も増収増益を続けており、22年3月期の売上高は658億円(対前期比0.2%増)、当期純利益は27億円(同5.7%増)だった。「ベルク」(埼玉)は、22年2月期の売上高は3008億円(同5.6%増)、当期純利益は90億円(同2.8%増)。強みは生産性を重視する経営戦略に支えられた収益性の高さにある。ディスカウント系SMの「ロピア」(神奈川)も快進撃を続けている。22年2月期の売上高は2400億円(同16.1%増)、当期純利益は55億円(同22.2%増)と2ケタの増収増益である。

▼残りの5社は、「ハローズ」(岡山)売上高1633億円(同7.5%増)、当期純利益59億円(同7.9%増)、「成城石井」(神奈川)売上高1097億円(同6.1%増)、当期純利益73億円(同13.2%増)、「文化堂」(東京)売上高249億円(同1.5%増)、当期純利益4億円(同10.9%増)、「コスモコーポレーション」(京都)売上高166億円(同4.1%増)、当期純利益6億円(同2.8%増)、「よこまち」(青森)売上高91億円(同2.1%増)、当期純利益0.6億円(同11.3%増)の各社で合計で10社となる。

▼嬉しいことに、コーネル大学RMPジャパンの修了生をもつ「成城石井」「よこまち」が3期以上連続、増収増益SMの一角を担っていた。

株式会社よこまち(青森県:横町 俊明社長)は、青森県八戸市に本社を置く、1903年創業の老舗スーパーマーケットチェーンである。店舗名は「よこまちストア」。八社会に加盟し、八戸市に5店舗、五戸町に1店舗、三沢市に1店舗の計7店舗を展開する企業である。ますますのご発展をお祈り申し上げたい。

(2022・09・20)