このホームページの事務局からのお知らせにあるように、第12期生に応募頂いた受講希望者に、9月1日付で合否の通知を送付させていただいた。コロナ渦で、20年10月開講期から休講せざるを得なかったが、やっと再開することが出来きる。受講生に、「おめでとう」を申し上げると共に新しいカリキュラムの充実に力を入れたいと思う。一緒になって実りのある一年にしたいと願うところだ。
▼これまでコーネル大学RMPジャパンの開講直後の講義は、「皆さんの企業(皆さん自身の方もいるだろうが)は、皆さんに投資することを決定した。皆さんは、どれだけの利回りの残せる経営資源になるかだ」と伝えることから始めている。人材開発は投資と考えるべきだ。投資である以上、当然のことだが、リターンの多寡を気にするべきだからだ。
▼新卒一括採用が慣行の我が国では、新入社員を一時期に大量採用し、いっせいに社会化するための教育を施していく。そこに大量のコストが投じられている。日本では、「人材開発」というと、新入社員への教育をさしてしまうケースも少なくない。勿論、開発計画に基づき階層別研修なども行われているが、2日~3日で、「経営者からの企業理念」「心構え」「コンプライアンス研修」「ハラスメント研修」「考課者研修」などが多いように感じる。
▼大変なことは、すべて現場で起こるのだから、企業は、仕事を遂行するに知っておきたい現場のリアル、部下を動かすスキルや自己成長を客観的に見る機会を用意してあげることだと思う。受講生は、現場の管理職への支援のあり方、強化策を大きなフレームの中で学んで欲しい。これからは、日本でも、専門性を持つことが求められるジョブ型の雇用にシフトしていくことは避けられないだろう。複雑化するビジネス環境の中で、高度なスキルを持った人材が求められる。ビジネススキルをいかに高めることのできる企業になれるかは焦眉の課題だ。
2023/09/04