米国では、コロナ渦で買物の仕方が変わり、食品や日用品をオンラインで買うことは、極めて一般的になったようだ。コロナの影響はそれほど大きい。実際、即日配送サービスの Shipt(シップト)ではパンデミックが始まって最初の数か月で、注文が約3倍まで増えたようだ。「需要を満たすためには、俊敏性と柔軟性を発揮してすばやい対応が必要」とほんの数週間のうちに非接触デリバリーサービスを開始したとある。
▼このシップトの配送網などを生かした即日配送サービスを活用し、店舗活用のフルフィルメントづくりを着実に推進、また、オムニチャネル体制づくりの効果で「ターゲット」のEC売上は、急成長を遂げることが出来た。これは、17年12月に、オンデマンド買物代行・宅配サービスのシップトを5.5億ドルで買収したからだ。ホールフーズを買収したアマゾンや、宅配サービス業者を買収したウォルマート等に対抗しての対応だったのだろうか。
▼シップトは、超高速なバーコードスキャン機能を備えたアプリの採用により、巣ごもり需要の変動に合わせて柔軟且つ迅速に対応する体制を確保した。新人や臨時採用スタッフでもすぐに仕事を開始することができ、自分のスマホを使って注文した商品をピッキング、玄関先まで届け、配達証明を受け取る一連の作業を行える。パンデミックの中、Shiptの画期的なサービスの需要と重要性はこれまでになく高まったのだ。
▼宅配サービス利用者は、プライムナウやインスタカート、アマゾンフレッシュで宅配サービスを利用したが最も感じが良かったのはシップトとある。買い物代行者からのテキスト・メッセージが頻繁にあり、買い物開始のメッセージから、欠品と代替品の問い合わせ、買い物完了、出発、到着と逐一報告されるので動きがとりやすいのが理由とのこと。短時間で宅配されるオンデマンド買物代行・宅配サービスはさらにサービスの向上が期待されている。
2023/09/02