コーネル大学RMPジャパンの修了研修時、イサカ市で必ず訪問する店舗のひとつがWegmansで、いつも丁寧なご案内を頂く。この企業、創業から107年の歴史をもち、ニューヨーク州を中心に8州109店舗を展開する食品スーパーマーケットだ。10月18日にニューヨーク市マンハッタンに110店舗目をオープンした。ニューヨーク市では2店舗目となる店舗ウェグマンズ・アスタープレイス店は、2021年6月までKマートがあった場所(770 Broadway, New York, NY 10003)になる。
▼マンハッタンでは初の店舗で、これまでの郊外店とは異なる都市部での開店に期待が高まっていた。ニューヨークを仕事で訪問した知人から、店舗に関する一報がメールされてきた。店舗サイズは、82,500平方フィート(約2,310坪)で、驚いたことに、のぼり等で「いらっしゃいませ」などの日本語があり、「サカナヤ」に「ワギュー」、「オマカセ」など使われた日本食強化の店との報告だ。なお、知人は小売以外の仕事についている者になる。
▼シーフードコーナーを「サカナヤ・マーケット」と命名、日本の豊洲市場と提携し週2回程度日本から空輸するらしい。また、来年上半期中の開店予定だが、10席の寿司バーまで導入される計画とある。そして既存の店舗と異なる点は駐車場がないこと。ほとんどが徒歩での買物客となり、地下鉄利用の客も両手で買い物袋を持つ程度の買物になるだろうから、ショッピングカート一杯に買い物することは難しいだろう。買上点数も限られそうだ。
▼ただ、ネットスーパーでの買い物が増えることは予想される。その証は、19年10月に開店したブルックリン・ネイビーヤード(21 Flushing Ave Brooklyn NY 11205)店の動向である。時間帯によっては、売場に顧客の姿はなく、スタッフや業者のピッカーしかいない事も多いという。また、レジ近くの北側出入口は、コロナ禍以降はカーブサイド・ピックアップでの一時保管場所になり、顧客の出入りは出来なくなっているという。新店の立地も同じなので、生鮮食品を含む食料品の他、Ready・to・eatやデリなどネットを介した買い物が中心となりそうだ。これまでのWegmans と商品構成も大きく変化することが考えられる。来年7月の店舗見学は今から楽しみだ。
2023/10/27