昨日は、「成城石井成城店」の全面リニューアルの件で、高質化、こだわり路線を記したが、反対に、ディスカウント型の新フォーマットを立ち上げる動きも広がっている。大手で動きが早かったのはイオンで、コロナ禍の中であった20年6月に未来型ディスカウントストアと位置づける新会社「@パレッテ!」を創立し、同年末には1号店を開店させた。現在は8店舗になっている。
▼食品スーパーでは、ヤオコーがディスカウントフォーマットの展開に乗り出し、21年8月に「フーコット飯能店」を出店。マミーマートも22年5月に「マミープラス」の展開を開始し、既存店を改装するかたちで店数を増やしている。今年の7月には、ベルクが群馬県高崎市のドミナント内の1店舗をディスカウント型の「クルベ」に改装、ユニークな売場演出と大胆な価格訴求で注目を集めている。
▼ディスカウント参入の動きはローカルでも見られ、今年8月には、サンリブが新フォーマット「リブホール」の展開を発表。10月末時点で、既存店を転換する形で14店舗の改装オープンをしている。ユニバースも10月に、ディスカウントフォーマットの「パワーズU」を18年ぶりに出店した。これらはほんの一例だが、商品スーパー各社のディスカウントフォーマット開発は過熱状態にあるようだ。
▼これまでの「安売り業態」への挑戦の多くは、不採算店舗や減価償却が済んだ老朽化店舗を改装で転換したり、定年後に再雇用した従業員を配置して人件費を抑えたりの工夫によって運営されるものであった。その結果、ほとんどは長続きすることはなく、現在は閉鎖や規模を縮小するなどで、新規出店は凍結というケースが多い。今回の動きは、生産技術の開発やサプライチェーンの変革などの新しい仕組みづくりによって、競合とは比較にならない「破格の安さ」を訴求が始まった。本当の「ディスカウント」への始動になりそうだ。
2023/11/20
