「消費者セグメント」を意識する必要がありそうだ。従来、「良く売れているものを買う」という層が全体の40~60%を占めてきた。しかし、その層が激減している。消費者ニーズの最大公約数が急激に小さくなっているということでもある。消費者価値の多様化が進み、結果的にも戦略の転換が必要になって来ているようだ。NB商品の廉価版に加え、多様な価値観に応えようとするPB商品群が開発されるようになってきたのもその表れだ。
▼どのように消費者分析をしていくかであるが、コーネル大学RMPジャパンでも、デモグラフィックス(人口、世代、年代、ライフステージなど)とサイコグラフィックス(価値観、階層意識など)の変化分析に基づいた「消費者の価値観」から6つの価値ライフスタイルのグループ分けの講義があった。「品格上質」「先進感覚」「質素悠々」「平凡充実」「ひとり満喫」「脱力系」の6つの価値ライフスタイルで、それぞれに消費の特徴に関しての解説もあった。
▼講義の中では、POS情報分析の限界も話された。個の企業のPOS分析は、その店の来店客分析しか出来ないからだ。むしろ来店しない顧客を含めた市場変化と消費環境の現状把握から始める必要がありそうだ。企業は時代を読むことが大切であるが、戦略やマーケティングを考える時に入手出来るデータは、どうしても全体の平均、分散、比率で表される統計になってしまう。個店の商圏を考えるには、現場情報と全体データを統合すること事でのギャップ認識から顧客を把握することが重要だ。
▼食品スーパー各企業は、市場を顧客の日常の生活空間として捉え、店舗の存在する場所に特化した経営を展開していく必要がある。地域住民の意識や生活様式を把握し、店舗レイアウトや品揃え、販促施策に反映させていくことで、販売計画立案、業績向上に繋げやすくなる。ただし、ノウハウが無い状態でエリア・マーケティングを行っても、欲しいデータも集まらず作業時間とコストを無駄にしてしまう恐れがある。全体から見た「消費者の生活価値観」を一度認識し、個店とのギャップからのアプローチが必要になると思う。
2023/11/29
