ことしの「新語・流行語大賞」が12月1日発表された。年間大賞は、プロ野球で38年ぶりに日本一に輝いた阪神の岡田彰布監督が優勝を表現したことで話題となった「アレ(A.R.E.)」が選ばれた。1年の間に話題になった出来事や発言、流行などの中からその年を代表することばを選ぶ賞だが、これとは別に私生活でも「アレ」が多くなったと周りの人から揶揄されている。
▼トップテンには、WBCでヌートバー選手がこしょうひきを回す動きを模した「ペッパーミル・パフォーマンス」、コロナ禍から解禁された「4年ぶり/声出し応援」があった。また、世界的な暑さや森林火災を受けた「地球沸騰化」。相次ぐクマの被害に関連した「OSO18/アーバンベア」、それに「闇バイト」、「生成AI」。「新しい学校のリーダーズ/首振りダンス」、「観る将」「蛙化現象」が選ばれた。振り返ると今年起きた出来事も見えてくるのだが、いくつも知らない言葉がある。「アレ」が多くなった年齢のせいかも知れない。
▼年末商戦を迎え、新聞折り込みチラシもキワ商戦を勝ち抜くための仕掛けいっぱいの紙面が届けられている。本屋の棚には2024年大予測のタイトル物が並ぶ。ヤオコーは、昨年に続き2024年1月1日~3日の三が日は、ショッピングセンターなどに出店する一部店舗を除いて臨時休業とすると発表した。いろいろな事があった年だったが、仕上げの月に突入した。営業面だけでなく、取り巻く環境を含め総括しなくてはならない時期になった。
▼野球を始めとするスポーツの世界大会に熱狂している間に、ウクライナの問題は1年を超えた。そして新たな紛争も起きている。物価が値上がり、異次元の円安が続く中で株価は上がり続け、それに対応しての給料の上りは限定的だった。一方、下がり続ける出生率、減り続ける人口などの問題山積のままに縮小していく日本国。コロナ禍が収まり4年ぶりに戻って来た日常、世の中はまったく変わってしまった感がある。浦島太郎にならないか不安だらけである。
2023/12/06