個人消費は堅調なのだろうか・・・

値上げが相次ぐ状況の中で、個人消費は堅調なのだろうか。人流が戻り、外食機会が増えると考えられ、物価上昇の影響により食品といえども買い控えが起きると懸念していたのだが、第1四半期決算の上場企業業績は、増益企業のラッシュであった。この勢いは、第2四半期も続いている。マスコミ各社の論調は、どこも否定的な予測であったので、クビを傾げたくなる情報が相次いだことになる。

▼過去最高益企業が続出しているにも関わらず、個人消費が底堅いとの意見は少ない。総務省の家計調査報告書でも、二人以上世帯の消費支出(9月)は28万2969円と、物価変動の影響を除いた実質で前年同月比2.8%減少している。7か月連続のマイナスとなる。勤労者世帯の実収入(二人以上の世帯)も、世帯当たり48万7499円で前年同月比実質5.8%の減少 名目で2.4%の減少とある。食品スーパー側は、買い控えは続き、売上は単価上昇で確保しているだけ。一部の商品は単価の安い商品にシフトしているとの表現だ。

▼消費者物価指数と家計調査でのデータには、若干ではあるが乖離がある。消費者物価指数は基本的に定番価格を店頭で調査するのに対し、家計調査は対象世帯が実際に購入した金額と数量から単位単価を計算している違いがでている。よく比較されるカップ麺を例にみると、消費者物価は、コロナ前の19年1月の指数(20年=100)95.2に対し今年の7月は125.5であり、家計調査での同時期の単位価格は、1.13円から1.35円への変動であった。

▼そしてカップ麺の消費者物価指数の対象商品は日清食品の「カップヌードル」だけと知った。そうなるとカップヌードル購入を控えて単価の安いPB商品のカップ麺シェアが高まったと想像できる。食品スーパーの現場は、「物価上昇に所得が追い付いていないので、消費がいつ折れるか不安」との声もある。賃上げと値上げをどのように実現できるか、ともかくデフレ経済からの脱却のチャンスを得た今、実質賃金が上がり、足元の業績が続くことを祈るだけだ。

2023/12/07