正月は、重要なホームパーティ・・・

23年の小売業正月商戦は、おせちの販売金額は、前年に比べ平均単価が10.0%上がったことで販売額は2.5%増、用意品数が1.1%増となった。SRIデータによる全国の販売動向である。SRIとは、インテージが提供する「全国小売店パネル調査」、スーパーやコンビニなどを中心に全国約6,000店舗から収集している販売データだ。課題は、おせち販売数量が6.55%減ったことだ。原因は、「家族の集い」が減少したことで、おせち喫食率が4.9%減、おせちを用意した率は11.3%も落ちていた。

▼集いの場が減ることは食べる人が減るということで、この家族の集いを増やすために何ができるのか、喫食率・用意率をどう上げていくかが重要な施策になる。正月は「五穀豊穣」を願い、祭事は生きるために必要なもので家族が集まり無事に年を越せることに感謝したものだ。今はパーソナルな願いに変わってきている。良い子に育ってほしい、子どもに楽しい思い出をつくってあげたいとの願いからおせちをつくるのだ。おせちは「伝統」から「文化」になっている。ホームパーティの大切なひとつになっているのだ。このライフスタイルを意識した訴求にしたい。

▼「正月の習慣・伝統」の訴求と「時代とともに変化するもの」の訴求ふたつの柱が必要になりそうだ。(株)紀文食品の資料によると、おせちを用意しなかった理由は、「実家で食べる」、「もともと食べる習慣がない」、そして「おいしいと思わない」であったという。用意している人の不満点は、「残る・味が濃い・冷たい」との声が多いということだ。ただ、若い世代には、おせちの特別感、おせちへの憧れといったポジティブな捉え方も多いようだ。

▼曜日周りでは、クリスマスイブが日曜日、クリスマスが月曜日となるので、クリスマス需要のピークは土、日となる。同じ曜日周りの17年末の動きを見ると、おせちは25日~28日が好調だった。今年もその傾向になるであろう。25日から28日に「正月商品はこの店」と思ってもらえる売場展開が際の勝負を決めるであろう。ヤオコー時代には、キワ商戦はその年の通信簿(成績表)と言っていた。近くの食品スーパーを一回りしてみたが、どこもキワものを意識しての積極的な売場づくりがされている。昨年同様、原材料費の高騰が続いているなかでの正月商戦は楽しみだ。

2023/12/17