「近代政治史にない絶望感」と政治学者が発言していた。マスコミ各社は、週末になると一週間を振り返り世界の出来事を分かり訳す開設する番組、新聞でのコーナーを設ける。自民党の派閥による裏金疑惑の背景には、何があるのか。これから日本の政治はどうあるべきなのかの問いかけに、自民党の歴史に詳しい御厨貴東大名誉教授は、先の言葉で気持ちを表現していた。深刻な状況に絶望を感じながらも「言葉によって政治を取り戻せ」と訴えている。
▼1988年に発覚したリクルート事件に似た問題と言われているのだが、リクルート事件の時は、法律(政治資金規正法)を改正、カネがかかる政治を止めようと選挙制度を見直して小選挙区制を導入した。自民党議員の一部も離党して新党を結成するなどのダイナミズムもあった。ただ、今回は政治改革に向けた期待や希望がまったく感じられない。内閣は総辞職をすべき事態であるも、後継者がいない。野党も政権を担うには力不足だ。この絶望は、近代史にもあまりない状況と名誉教授は話していた。
▼派閥は、政策集団であったはずだ。本来は仲間が集まって政治の議論をする場、新人の教育や研修の場、そして自民党総裁を決めるための多数派工作の場として機能して来たと言う。それが、党が金を配るよりうまい方法として、裏金を生み出す仕組みを作っていた。実態を十分に知ろうとしなかった政治学者の責任でもあると言い、派閥の構造を徹底的に明らかにしなければならないとも述べていた。
▼政治家が政策についての議論をやらなくなって久しい。後継者を育てず、スキャンダルが起きても、選挙に勝つことでチャラにし、野党やメディアが追及しても明確な答えを与えない。結果、国会審議も空洞化してしまったのだ。右肩上がりの経済が終わり、人口が減っていく中で、10年、20年先のこの国をどうするのかの議論を政治がもっとすべきなのだがそれが無い。中堅議員たちが勇気を持って飛び出し、野党を巻き込んででも政界を再編するぐらいの動きが出てこないと、日本の政治が死んでしまうと憂いていた。
2023/12/27
