市内散策の時間があり、普段は観光客で賑わう通りを歩いてみたが、どこも迎春ムードである。初詣に向けての準備に忙しいようだ。それでも観光客は多い。この時期でも、貸衣装や和服に着替えたカップルの姿も散見することが出来た。街中のムードとは別のライフスタイルが多くなっている。TV番組の特番のラインアップから年末を感じる生活になったことを改めて感じる。振り返ると現役時代は、この3日間は楽しくてたまらなかった。
▼今年の食品スーパー各社は、良い成績で新年を迎えることが出来そうだ。クリスマス商戦も特に悪いニュースはない。ただ、高島屋のケーキが潰れたり崩れたりした状態で配送されたことが大きな問題になっている。SNSに崩壊したケーキの画像などが数多く投稿され「高島屋のケーキ」がトレンド入りし、マスメディアも大きく取り上げた。高島屋は27日に会見を開き「原因の特定は不可能」と説明。約800個の崩壊が確認され、返金などの対応を行うという。
▼これに対して、米国在住の流通コンサルタントは、「米国で同じような問題が起きても、SNS等で話題にはなるが企業トップが謝罪など大きな問題にはならない。なぜならば返品制度があるから」と言っている。商品購入のリスクはお店側が負っているので、返品期間内であれば、理由を問わず、使用済みでも、消耗していても返品・返金に応じてくれる。この「無条件返品」、100年以上の歴史があり、返品コストは商品価格に盛り込んでいるという。良い悪いではなく、必要不可欠な米国の商習慣になっているようだ。
▼日本の小売業は顧客第一主義でなく、気軽に返品できないから不満をSNS等で拡散されることになるのだろうか。ただ、米国の返品制度も大きな問題があり、不正返品に頭を悩ませているようだ。全米小売業協会は、今年の返品総額が7,430億ドルに達するとの分析を発表している。これは返品率にすると14.5%にも上るという。うち問題になる不正返品は、総額1010億ドルと途方も無い金額が推計されている。ここ数年で社会問題にもなっている組織的犯罪集団による返品も無視できない数値という。これを知ると「無条件返品」は、簡単には真似できそうにない。
2023/12/29
