競合業態の動向は・・・(ドラッグストア ④)

ドラッグストア(DgS)業界の動向だが、調剤事業での動きがありそうだ。薬価改定は4月に実施されるが、調剤報酬の改定は6月に予定されている。電子処方箋に対応するためのシステム改修に関する負担軽減を図るためという。昨年1月から運用が開始された電子処方箋の普及が思うように進んでいない。今年秋に予定の保険証をマイナンバーカードに移行する方針だが、こちらもどれだけ進むか不透明で、調剤業務の効率化にも影響が出そうだ。

▼薬価は、今年も引き下げが見込まれている。しかも、今回は、医療従事者の賃上げを行うために、薬価が1%近く引き下げられる予定という。昨年は、薬価改定や地域支援体制加算の経過措置が終了し、調剤事業の荒利率が下がったが、今年も調剤報酬引き下げの可能性も出て来ている。中央社会保険医療協議会で、「敷地内薬局が一つでもあれば、開設者に属する薬局すべての調剤基本料を一律に引き下げる」という案を厚生労働省が示しているからだ。調剤事業で利益を確保するには、地域支援体制加算か枚数増かの選択に迫られそうだ。

▼また、インバウンド需要への対応も重要な施策になりそうだ。中国からの団体旅行客が復活していないにもかかわらず、10月にはコロナ前の単月実績を超えているからだ。ウエルシアHDは、免税対応店舗を都市部のほか温泉や観光地にも広げ、1000店舗にまで拡大する計画だ。スギHDでも、通常の店舗に加えインバウンド対応型店舗も20店以上の出店を予定している。人口減に加え、出店競争も激化する中、生き残りを図るには、外国人の取り込みが欠かせず、その施策についても、関心が集まりそうだ。

▼マツキヨココカラ&カンパニーは、コロナ禍で大きな打撃を被った間も店舗網を維持するとともに、新商品開発にも取り組み、反転攻勢に向けた足場固めを進めてきた成果がいかんなく発揮されている。そして、海外市場開拓の動きも活発だ。タイ23店舗、台湾22店舗、香港7店舗、ベトナム7店舗の計59店舗を展開している。ウエルシアHDも、東南アジアでの展開を拡大する予定だ。スギHDは、商品を供給する形で海外事業の拡大を図っている。DgS業界の動向と食品スーパーへの影響を冷静に判断したいものだ。

2024/02/01