食料確保へ危機管理を徹底することに・・・

最近になってニュース番組で、「オレンジジュース休売」の話題が取り上げられていた。オレンジジュースが手に入りにくくなっている。キリンビバレッジの「トロピカーナ」の一部の商品は昨年6月から2カ月間休売しているし、アサヒ飲料も12月から「バヤリースオレンジ」の販売を休止している。雪印メグミルクが販売する「ドール」の一部商品23年4月から休売が続いたのだ。販売休止が1年続くことはめずらしいことで、再開のメドが立たないものもあるという。

▼これまで何気なく飲んでいたオレンジジュースだが、世界的な天候不順や為替の影響を受けているようだ。オレンジジュースを気軽に買うことができるようになるのか。その見通しは立っていないと言った内容であった。日本はオレンジ果汁輸入量全体の約6割をブラジルに依存している。近年、ブラジルで起きた天候不順などにより、オレンジ果汁の輸入量は減少傾向にある。ブラジルからの調達が困難になったことから、各社が世界中を探し回っているのではないかと推察できる。

▼「オレンジジュースの安定的な供給に求められるのは、1つの輸出国や少数の取引先に依存しない調達だ」とのコメントを発する人もいた。例えば、メキシコ、イスラエル、スペインなどからの調達だ。なかには「オレンジジュースに用いられる果汁は、比較的安価に調達可能な輸入品が多かったが、最近では国産みかん果汁の方が安く手に入る場合が出てきているのでこれを使ったらどうか」と、国産みかん果汁原料の使用を検討する案も出て来ていた。

▼しかし、国内のみかん収穫量は年々減少の傾向にある。22年産は20年産に比べ11%も減少している。当然のことだが、みかんは「生食用」への仕向けが優先されており、余ったり生食用に回せなかったりしたものが果汁等の加工用に仕向けられている。温州みかんの収穫量のうち、果汁向けに処理されたのはわずかに3〜6%と少ない。地球規模での人口増に加え、気候変動や戦争など不測の事態に備えることが求められている。生産国の「食料保護主義」も加速しているので、食料確保のための危機管理を徹底することが必要と思える。

オレンジジュースの原料果汁の問題だけではないのかも知れない。

2024/05/07