数週間前に、食品スーパーの腰かけてのチェック(レジ)業務に関しての実験が始まったとの報告をした。厚生労働省も24日、事業者にヒアリングをして実態把握に乗り出すことを明らかにしている。労働安全衛生規則では、労働者が就業中にしばしば座れる機会がある時、休息のための椅子を置くよう事業者に義務づけている。しかし小売業など接客業では、「お客さまからの悪印象」を心配してか導入している企業は少ない。
▼食品スーパーでは限定的だが、東京・港区の大垣書店麻布台ヒルズ店のカフェのスタッフは、作業をイスに腰掛けて行っているとの報道があったように、接客業でも座ったままレジを担当する働き方が広がりを見せている。厚労省の動きは、労働組合「首都圏学生ユニオン」の有志らでつくる「座ってちゃダメですかプロジェクト」が、規則を事業者に周知するなどして改善するよう要請したもので、これに対応して実態を把握するというものだ。
▼ところで、この欄を目にした友人から、訂正しておいた方が良いとのアドバイスがあった。『腰かけてのチェック業務は、欧米だけでなく韓国でも増えているようだ』と記したことに対し、欧米という言い方は違うというのだ。マスコミの報道でも『座ったままのレジ打ちは海外では一般的だが、日本では普及していない』とあるが、厳密に言うとこれも違うという。腰かけてのレジ業務の良し悪しの内容ではなく、事実認識に関してという。
▼イギリスやノルウェー、トルコなどの海外では、イスに座った状態の方が一般的となっているというのが正しいという。米国では、レジ係りが座っている事例は実は少数派になる。しかもレジ係りが座っているのは米国資本ではなく、ドイツ資本の食品スーパーとの事になる。労働組合が強い一般的なスーパーもあるのだが、座ったままのレジ係りは「ALDI」以外はないという。確かにALDIのレジを見ているので欧米という表現にしてしまった。アドバイスに感謝申し上げます。
2024/06/01