フランチャイズ・チェーン成功のポイントは・・・

2週間ほど前に食品スーパーの23年度業績に関して記したが、その時に「OICグループは、沖縄にフランチャイズ方式で出店した。神戸物産も、業務スーパーの店名でフランチャイズ展開している。これからは、このフランチャイズ方式が成長の鍵を握る可能性がある」と記したのだが、友人から、フランチャイズ・チェーン(FC)に関して(株)島田研究室の島田陽介氏が独特の論調でブログに書いているとの連絡を頂いた。

▼ブログを拝読したが、「FCに、問題あることについての指摘は、寡聞にして知らない」としたうえでコンビニの出店エリアに関する話題が展開されていた。コンビニの店舗で、駐車場を広くとらなければならない立地で車利用による近隣商圏が必要な店舗が問題だという。この車利用来店客が、これまでのような繰り返し来店客でなくなり始めているという。高齢化で免許返上した途端、都合が良く頼りの綱のコンビニも車を辞めた途端「遠い存在」になってしまう。それだけ車商圏のカスタマーが減るということである。

▼「商勢圏」戦略でチェーン店を出店して来たコンビニも、高齢者が車離れし、若者にも免許を取らない人々が増えてきているとなると個々の店舗の商圏の、特にその外周に隙間が生まれることになる。コンビニ商圏の外周で、車利用客の減少が始まり、高齢化進行と共に更に進むはずである。この事態がコンビニ・チェーンの新しい「可能性」開拓のチャンスになるのではないか、既存のコンビニ店の商圏が縮小すれば、店舗間に隙間が生まれる。そこに例えばミニ・コンビニ?なら出店できるのではないか思われるとある。

▼ロジスティックスから考えても、「商勢圏を・商圏で・埋める」ことは、少なくとも「隙間」をそのまま放置?することより効率がいいはずである。この徒歩10分以内客だけを対象にする業態を採算に乗せることが出来るとしたら、これもFCになるはずである。問題は、この小型店の「ジーのなり手」がいるかということになる。FCの成功実例が多々あることは必要条件だが、十分条件とはいえない。ジーのなり手が多いことが、FC成立の必須条件になる。しかも、「出来るジーを選べる」ことが必須になるとの結論だ。マクドナルドやセブン・イレブンの成功はここにあるのかも知れない。

2024/07/10