「スーパーマーケット統計調査」6月度速報値の発表・・・

「全国スーパーマーケット協会」など三協会主催の「スーパーマーケット統計調査」6月度速報値の発表が22日にあった。「日本生活協同組合連合会・全国主要地域生協」の供給高速報値の発表も行われた。これまでの値上げによる一品単価の上昇が一巡し、影響が大きかったカテゴリーでの単価上昇により勢いは落ち着きつつある。一方で青果の相場高や、畜産や水産では円安の影響等による高値傾向が続き、訴求が難しい状況が続いている。気温の変化が大きく、線状降水帯の発生、気候変動による販売動向への影響が一層増大している。

▼更に物流問題も重なり、生鮮品を中心に調達への懸念が高まり、変化の大きい外部環境への対応力が販売の好不調をわける要因となるとみられる。これまで以上に、生産者との連携の強化、柔軟な対応力が求められるようだ。6月は、昨年と比較して、土日が1日ずつ多い曜日巡りであったこと。気温が高く関連商材が好調に推移した。そして、米の供給不足報道もあり、一部の店舗では特売を休止するなどの動きがあった。

▼パネル270社の売上は10,289億円(前年同月比4.7%増)、既存店前年比3.8%増で良い業績であった。食品合計で5.0%増(既存店4.0%増)、生鮮3部門が4.8%増(同3.8%増)、惣菜5.3%増(同4.0%増)、日配3.0%増(同2.1%増)、一般食品6.7%増(同5.6%増)と天候と曜日配列の効果が大きかった。生鮮の3部門は青果6.3%増(同5.4%増)・水産4.9%増(同3.9%増)・畜産2.9%(同1.8%)と畜産も前年をクリア出来た。日生協(生協数66組合)は2,488億円(同0.2%増)であり、店舗供給高が2.0%増、宅配が▲0.1%(うち個配1.4%増)という結果であった。

▼同日発表された「景気動向調査」でも、6月の中核店舗における景気判断Diffusion Index(DI)の「現状」は、48.2(前月から3.9増)、「先行き」は44.8(前月から3.3増)と共に前月に比べ小幅に改善した。なた、売上高DI、収益DIも前月から大幅に上昇した。生鮮品仕入原価DIと食品仕入原価DIは引き続き高水準を維持しているが、客単価DIと来客数DIが上昇したことが要因となった。カテゴリー動向では、すべてのDIが前月より上昇、水産、畜産、一般食品では二桁の上昇を記録した。単価の上昇傾向が続くなか、気温が高めに推移し夏物・涼味商材が好調、土日が1日ずつ多い曜日めぐりによる買上点数の増加、米の供給減による特需と単価上昇などで売上が伸長した。

2024/07/28