7月24日(水)、25日(木)の二日間、最終講義を実施いたしました。
今月は10か月のプログラムの最終でした。
1コマ目は、消費者庁長官 新井ゆたか氏による「食品産業の視座」をテーマとした
講義です。
始めに、消費生活の未来を語る上での前提となる日本の人口推移、Z世代の動向、AIの
急速な発展、エシカル消費等について説明いただきました。
続いて、生活者の消費マインド予測について説明頂き、「食」が楽しいことではなく
「苦しいこと」と感じている人が一定数存在している事、健康志向の高まりで食品を選ぶ
基準が変わってきている事など、興味深い話題が多数ありました。
食品産業全体の話から食品偽装の背景の話などもあり、とても考えさせられる講義内容でした。
2コマ目は、(有)ユニバーサル・シェル・プログラミング研究所 代表取締役 當仲寛哲氏による
「小売業のDX戦略の方向付け」をテーマとした講義です。
小売業におけるDX戦略について説明頂き、DXについて多くの人が「システム」と「コンピュータ」を
勘違いしているという話がありました。
「システム」とは「仕組み」のことであり、システム担当者は「システム」を一番理解している社長の
ベストパートナーであるべきだという説明があり、とても興味深い話でした。
データサイエンティストの重要性、小売業の基幹システム等も説明頂き、大変勉強になりました。
3コマ目は、㈱マミーマート 代表取締役社長 岩崎 裕文 氏による「食品小売業近未来展望」をテーマとした講義です。
始めにマミーマートがこれまで行ってきたこと、目指すべき姿について説明頂きました。
自社のSWOT分析、5フォース分析を用いた経営戦略を基に、自社の強みである惣菜を強化したことなどの話がありました。
また、差別化とコストリーダーシップを軸とするビジネスモデルの構築について触れ、「TOP!」と「マミープラス」の2つの新フォーマットを出した背景を説明いただきました。
最後に、今後の成長戦略についての話があり、圧倒的地域No1店舗を目指すこと、新規出店や改装を計画的に行う事、人材育成に力を入れていくことなどを説明いただきました。
なかなかうかがう機会のない岩崎社長の話を生で聞くことができ、大変勉強になったとともに、貴重な経験となりました。
2日目の講義は、終了論文の発表会でした。
選ばれた7名が自身の修了論文を発表しました。
櫻庭先生含め、受講生から様々な質問もあり活発な講義となりました。
最後のコマでは、終了論文の共通テーマである「衣料分野」「PB商品」の2つのテーマについて受講生全員で議論しました。
講義終了後、アルカディア市ヶ谷で修了式を行いました。
全国スーパーマーケット協会の増井副会長から受講生に終了証が渡されました。
12期生全員が無事に修了することができました。
授与の際には、一人ひとりから一言、話していたいたのですが、
「勉強になった」ということはもちろん、受講生相互がいい仲間ができたとおっしゃられていました。プログラムはこれで修了となりますが、ここで得られた知識と、ネットワークはこの後もずっと続きます。
10か月間、受講生の皆様、講師の皆様、会場をお借りした法政大学関係者の皆様、
本当にお世話になりました。
13期は10月15日(火)に開講いたします。事務局一同、次の期にどんな方々がいらっしゃるのか楽しみにしております。
引き続き、よろしくお願い申し上げます。