
Aldi 青果売場
米国でも内食志向の強まりは、SM業態企業にとって追い風となっている。ただ、インフレ圧力が続いており景況感は不透明な面も強く、価格競争力の高いチェーンを選択する消費者が増えており、各社間の競争は熾烈化の様相を呈している。セブン&アイ・ホールディングスの25年2月期、第2四半期の決算発表の中でも、米国のコンビニエンスストア事業が振るわなかった。物価高を背景に中低所得者層を中心に客足が遠のいたとある。
▼注目したいのはAldiで、ドイツのハードディスカウンターであるが、インフレによる価格に対する感度の高まりを背景に存在感をさらに広げている。出店も加速度を増しており、19年は米国内の店舗数が1890店舗であったのが、24年5月時点では2300店舗を超えるまでになっている。店舗数・出店エリアともに拡大している。コーネル大学RMPジャパン12期の米国研修時には、配送センターまでも見学をさせて頂くことが出来た。

Aldi 配送センター
▼Aldiは、買物代行大手のInstacartと契約してオンラインデリバリーのサービスも提供。注目なのは、レジレス技術の開発企業Grabangoのシステムを導入した「ALDIgo」を、イリノイ州オーロラ地区の既存店を改装開店している。店内の全商品を常時追跡するコンピュータービジョンを活用し、商品スキャンなしで決済できる。ハードディスカウンターにおける買物体験のさらなる向上にも挑戦中である。

Aldi センター在庫
▼このAldiの所有する企業にTrader Joe’sがあるが、その動向は注目だ。品質・値頃感・オリジナリティの高さで人気のPBを主体に、リアル店舗のみでの販売とサービス展開する特徴的な企業で、ECや買物代行、セルフレジの導入をこちらは一切行っていない。過去5年間の平均率は4%強の伸びがあったが、この1年はほぼ横ばいで推移している。リアル店舗での販売にこだわるという戦略が、今後消費者にどう受け止められるかが興味深い。
2024/10/12
