開講時のディスカッションの中でも、受講生からドラッカー著『マネジメント』の話題が出て来た。コーネル大学RMPジャパンの全体カリキュラムからも、全体を通して大きな柱のひとつになる。「企業は社会の機関であり、その目的は社会にある。企業の目的の定義は一つしかない。それは、顧客を創造することである」。『マネジメント〔エッセンシャル版〕』の第1章-2「企業とは何か」にある有名なフレーズだ。

上田 淳生 先生 ドラッカーの主要作品のすべてを翻訳
▼ドラッカーの著書『マネジメント』の邦訳には何種類もある。『マネジメント ー 課題・責任・実践』は、ハードカバーの上下2巻もの、3巻もの、4巻もの、『抄訳 マネジメント』、それに『マネジメント〔エッセンシャル版〕』というようにあるのだ。ドラッカーの著書を邦訳した経営学者の上田 惇生教授と何度かお会いさせて頂き、食事も一緒させて頂いたことがある。残念なことに2019年に他界されてしまわれたが、種々のお教えを頂いた。
▼上田先生は、1938年埼玉県生まれ。64年慶応義塾大学経済学部卒。経団連会長秘書、国際経済部次長、広報部長、ものつくり大学教授(マネジメント、社会論)を経て、同大学名誉教授。立命館大学客員教授を歴任。現代社会についての最高の哲人、マネジメントの発明者とされるピーター・F・ドラッカーの主要著作のすべてを翻訳。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた人になる。
▼この欄で、上田先生からお話し頂いた『マネジメント』に関する事項の幾つかを思い出しながら書いて見ようと思う。先生は、ドラッカーの『マネジメント』は、他の経営学の本やビジネス書とは大きく異なり、マネジメントの目的や役割、企業の存在理由などが詳しく書かれている点に注目して欲しいと話され、ここでの「マネジメント」とは、「経営管理」、企業や組織を運営していく方法の事を指すもので、ノウハウ本とは違うと念を押されていた。
2024/10/20
