「全国スーパーマーケット協会」など三協会主催の「スーパーマーケット統計調査」9月度速報値の発表が10月22日にあった。全国主要地域生協の供給高速報の発表も行われた。9月の実績は、① 残暑による夏物商材好調、② 米関連需要増、③ 前年との曜日巡り(三連休の1回増)というのがキーワードとなった月であり、速報段階だが、9月度も、既存店昨年比(2.1%増)をクリアすることが出来た。(8月は実績で既存店前年比0.5%増)
▼前年に比べ休日が1日少なく、特に全国153気象台等のうち91地点で、月平均気温が歴代1位となる記録的な残暑に見舞われた。中旬以降、日本海側を中心に線状降水帯が発生、能登などで豪雨被害が発生した。気候変動による売筋・買物行動変化、販売機会損失、廃棄ロスに苦慮する状況が多く出た。また、災害時や需要急増時における食品の安定供給の面から、更なるサプライチェーン強化、商品調達の重要性が高まっている。
▼結果、パネル270社の売上は10,361億円(前年同月比3.2%増)、既存店前年比も2.1%増と昨年をクリアした。食品合計で3.3%増(既存店2.1%増)、生鮮3部門でも3.7%増(同2.5%増)、惣菜4.2%増(同2.8%増)、日配0.9%増(同▲0.1%)、一般食品4.4%増(同3.1%増)であった。生鮮の3部門も青果4.9%増(同3.8%増)・水産3.1%増(同1.8%増)・畜産2.7%増(同1.3%増)である。日生協(対象生協数66)は2472億円(同1.8%増)であり、店舗供給高が2.3%増、宅配が1.7%増(うち個配3.4%増)という結果であった。
▼同時に「景気動向調査」も発表されるが、9月の中核店舗における景気判断Diffusion Index(DI)の「現状」は、47.4(前月から▲3.6)となり、好不調判断の分かれ目である 50を下回った。「先行き」は43.4(同▲3.4)と悪化した。「経営動向調査」では、売上高DI、収益DI共に前月から下落したが、プラス圏は維持。客単価DIがプラス圏で推移するも、来客数DIはマイナス圏まで下落してしまった。販売価格DIは高水準を維持している。
2024/10/25