米国小売業の話題をひとつ。Amazonは10月24日、「Amazon Fresh」をロサンゼルス郊外トーレンス店、ニューヨーク・ロングアイランドに2店舗の計3店舗を開店したとあり、56店舗に達しているようだ。ロングアイランドは、ジョンFケネディ国際空港からほど近いオーシャンサイド地区で、「South Shore Plaza/Oceanside Plaza」内と空港から東へ1時間強のところにあるイースト・サタウキット地区とホームページにある。
▼ホームページには、テネシー州ナッシュビルも追加されている。「Nashville Warehouse – Pickup and Storefront」と表示されていることから、専門家の見解は、ダークストアという。Amazon Freshのダークストアで思い出されるのはワシントン州にあった「Amazon Fresh Pickup」だ。シアトル市内のスターバックス本社近くのシアーズ跡地にオープンしていたが、23年の2月と12月にそれぞれ閉鎖されたのだ。
▼新ダークストアは、これまで物流倉庫として稼働していた場所にピックアップ用の窓口を加えたようだ。今年4月には3店舗を閉鎖し41店舗と公表があったが、その後の半年間で15店舗も新規オープンしたことになる。また11月7日には、現在までにわかっているところだけでも4店舗が同日オープンする予定という。これで60店舗展開となる。米国小売業の出店戦略のダイナミズムを痛感できる事例になる。
▼一方、4月に撤廃と発表された自動決済システム「Just Walk Out」はAmazon Freshから全撤去されたとある。既存店の改装に新規オープンに伴いダッシュカートが導入され、セルフレジも設置されている。食品のお値打ち新ブランド「amazon saver」も発売を開始した。Amazon.comの第2四半期のリアル店舗(Whole Foodsなど含む)売上は、52億600万ドルで3.6%増とあった。
2024/11/01