都市型小型店「Whole Foods Market DailyShop」情報・・・

通路を挟んで加工食品と冷凍食品

「Whole Foods Market」が、マンハッタンのアッパー・イースト・サイドに都市型小型店「Whole Foods Market DailyShop」の1号店を開業した。知人が米国出張の折に立ち寄って見たとの報告をくれた。ここは高級住宅街であり、新フォーマット店舗は、標準店の4分の1以下の面積(840㎡)の店舗になる。米国での食品スーパー(SM)と比較しても、最もコンパクトなサイズ感である。開店から2カ月経つが、客足は好調の様子という。

▼店舗の印象だが、窓や天窓活用の自然光による照明、部門ごとにデザインを変えた売場づくり、什器棚や外枠に透明アクリル板を多用し、狭さは感じられず、むしろ商品ボリューム感での楽しさを感じることができるとの事のようだ。おなじみの対面販売はなくすべてセルフで、ヘルス&ウエルネス関連商品や若干のアイテム数ではあるが生活用品も販売している。カフェスペースやスタンディングテーブル設置の飲食も可能になっているようだ。

▼レジはセルフレジが10台、顧客サービスも兼ねた対面レジ2台。コンビニ的な利用のためか待ち時間はなかったという。店舗面積の関係からピッキング作業は限定的になるだろうからオンライン注文品の店頭受け取りには対応していない。ただ、限定されたスペースであっても、Whole Foodsでの売れ筋商品は2フェースでしっかり陳列している。親会社Amazon.comのAI関連技術も活用されているのだろうと言っていた。

狭い売場でも導入は青果部門 ベーカリー売場(手前)につながる

売場手前に設置されたカフェスペース

▼惣菜はアイテム数も少なく、ヘルシー志向のメニューが多くあるが、価格は高く、量も少ないようだ。ただ、専用の平台を設けての地場商品の充実には目を見張ったという。このフォーマット、既存標準店の隙間を埋めるような出店を進めていくようだが、Amazonとしての実店舗の戦略はどうなるのか。手のひら認証決済システム「Amazon One」の導入のみで、ジャスト・ウォーク・アウト(JWO)」や「ダッシュカート」の導入はないという。

2024/11/18