『日経トレンディ』誌による今年のヒット商品は・・・

今年もカウントダウンに入った。物価高は引き続いているが、食品や菓子・飲料、アパレルなど多くの分野でたくさんのヒット商品が誕生した年でもある。直接的には食品スーパーでの販売機会がないものが年々増えているが、革命的ともいえる商品や高コスパ商品が大人気だった。そうしたヒット商品を日経トレンディが「2024年ヒット商品ベスト30」を紹介しているので、日々の販売しているアイテムをピックアップしてみたい。

▼今年の消費を見ていく上で外せないのは物価上昇だ。22年4月以降、消費者物価指数の前年同月比は30カ月連続で2%以上の上昇している。最低賃金が23年度に43円上昇するなど給料も増えたが、実質賃金は前年比でマイナス状況が続き、物価の伸びに追いついていない。生活防衛のために目が向いたのは、確実にお得さを感じられる「得(トク)ノミクス」の商品群だ。商品を選ぶ際の「得するかどうか」という新基準が生まれたといえる。

▼1位は今年年初から大幅拡充された「NISA」&「オルカン」で、コストが安く全世界の株式に投資することで資産の安定成長を期待できる投資信託に投資初心者たちの資金が流入した。2位は大谷翔平売れ、3位に統合で還元率などが増した「Vポイント」が入り、割安セール連発の越境ECの「Temu」が9位、「運賃・料金が4割引」などの特典を打ち出した「JRE BANK」が27位と、お得感で人を集めたヒット商品がランクインしている。

▼商品スーパーで販売している商品は、キリンビール「晴れ風」が、爽やかな缶デザインと「寄付」という斬新な付加価値が若者にも好評で6位に位置づけられた。11位にアサヒの「未来のレモンサワー」、13位にニップンの「もちっとおいしいスパゲッティ」、20位にハウスの「クロスブレンドカレー」、22位に山崎パンの「薄皮たまごぱん」、25位に味覚糖「忍者めし 鉄の鎧」が入った。売れ行き・新規性・影響力の観点からのランキングとあるが、今年を象徴し、今後の商品開発に影響を与えそうな商品群でもある。

2024/12/03