(昨日からのつづき)
- Z世代は新たな購買方法を活用

ミゲル・ゴメス コーネル大学教授
デジタルネイティブなZ世代は、新しい購買方法を活用している。Z世代はオンライン消費の形成において重要な役割を果たしており、テクノロジーに非常に精通しているのだ。「食品や飲料のブランド、新商品をどこで見つけるか」という質間に対し、25%がTikTok、20%がYouTubeと答えており、店舗は少数派になる。年配の世代は主に店舗やテレビで情報を得ているが、今後はお客さまの需要がソーシャルコマースに移行し統けることになる。このため、企業はオンラインでの顧客との接点を恐れずに追求する必要がある。
小売業とメーカーの対応の例を挙げると、AmazonはFacebookと提携し、ユーザーがソーシャルメディアアプリを離れることなくAmazon広告で買物できるようにした。また「友達に相談」というソーシャルショッピング機能も導人している。米国の「ハイネケン」は、Z世代におけるラガービールの売上減少に対処するため、従来よりも低カロリーで苦味の少ない新商品「ハイネケン・シルバー」を販売した。
また、世界中で食材や食品の製造方法に関する透明性が強く求められており、ミレニアル世代とZ世代は環境に優しい商品に高額を払うことに前向きだ。これにより、企業の運営や行動に対する監視が厳しくなっているのだが、お客さまに情報を明確に伝え、透明性を保つことでロイヤルティを高めることができる。
- 生活者は健康・ウェルネスを優先
生活者の10人中6人が、食品を選ぶ際に「健康」を優先している。栄養や天然成分、セルフケアを取り入れることで、健康に積極的なアプローチを行っているのだ。Googleでは、糖分、塩分、脂肪を多く含む加工食品である「超加工食品(Ultra-processed foods)」の検索敖が3年間で急増しており、健康への関心の高まりが示されている。
小売業者と食品メーカーも、この需要に応えている。米国のスーパーマーケット「Meijer」では、登録栄養士が1回50ドルで食事プランや体重管理などを支援する栄養指導サービスを展開し、成功している。また、「Nestle Global」は2023年に減量薬の原材料となる製品の開発計画を発表し、健康とウェルネスに対応しているのだ。
2030年までに世界の6人に1人が60歳以上になると予測され、高齢化社会がデジタル医療の革新を推進している。中国の「jb.com」は高齢者ケアチャンネルを作り、健康モニタリングなどのサービスを提供。英国の「Superdrug」も、視覚障害者に対応したアクセシビリティ機能を強化したウェブサイトを導入するなど、ナビゲートしやすいウェブサイトを展開が始まっている。
食品業界は非常にエキサイティングな時代を迎えています。スーパーマーケットは、お客さまに直接価値を提供する重要な存在である。スーパーマーケット業界は、多くの課題と、一方で革新の可能性、チャンスに満ちている。経済や政策の変化に細心の注意を払いつつ、健康や持続可能性に対する社会的需要に応え続けることが求められている。不確実な現在にあっても、スーパーマーケット業界、食品業界で働くということを、ぜひ誇りに感じて活躍することを期待している。
ご清聴に感謝申し上げる。
205/01/03
