「全国スーパーマーケット協会」など三協会主催の「スーパーマーケット統計調査」12月度速報値の発表が1月21日にあった。「日本生活協同組合連合会・全国主要地域生協」の供給高速報値の発表も行われた。12月の実績は、① 青果・畜産相場高、値上げ、② クリスマス・年末商戦好調(帰省客の増加)、③ 単価上昇・販売点数減がキーワードとなった月であり、速報段階だが、12月度も、既存店昨年比(3.7%増)をクリアすることが出来た。(11月実績で既存店前年比4.1%増、速報だが24年の年間でも3.0%増と好調)
▼青果・畜産の単価上昇に対し、販売数量の減少は抑えられて前月水準で推移した。曜日巡り効果で、地方エリアは帰省客の増加でクリスマス・年末商戦は好調に推移したが、少子化によるクリスマス需要の縮小や年末年始のハレの日消費の減退、点数減を実感した店舗も多かった。客単価は維持するも、節約志向は高まり、ガソリン代の上昇など来客数動向に懸念も広がっている。増収減益基調は続いているので、利益確保策が求められる状況でもある。
▼パネル270社の売上は12,707億円(前年同月比4.5%増)、既存店前年比も3.7%増と好調を維持した。食品合計で4.8%増(既存店4.0%増)、生鮮3部門でも5.2%増(同4.2%増)、惣菜5.0%増(同3.9%増)、日配3.0%増(同2.5%増)、一般食品5.5%増(同4.9%増)と好調であった。生鮮の3部門も青果9.9%増(同9.0%増)・水産1.8%増(同0.9%増)・畜産3.1%増(同2.0%増)と順調である。日生協(対象生協数64)は2935億円(前年同月比3.5%増)であり、店舗供給高が3.6%増、宅配が3.2%増(うち個配4.8%増)という結果であった。
▼同時に「景気動向調査」も発表されるが、12月の中核店舗における景気判断Diffusion Index(DI)の「現状」は、50.9(前月から+1.6)となり、好不調判断の分かれ目である 50を上回った。「先行き」は45.5(同▲0.1)と前月から大きな変化はなかった。売上高DI、収益DI共に前月から大きな変化はなく、共に前月からプラス圏を維持している。客単価DIが二桁水準を維持し、来客数DIも小幅なマイナス幅でとどまったことが要因だ。引き続き生鮮品仕入原価DI、食品仕入原価DIは二桁プラス圏で推移し、販売価格DIも高水準を維持している。
2025/01/23