経営戦略に関しての考え方をもう少し続けたい。昨日のポジショニング(学派)は、外部環境に着目して戦略や事業ポートフォリオを取捨選択する思考法であったが、どれほど良い「立地」を見つけたとしても、そこを確保して、競合他社よりも魅力的な商品(製品)やサービスを顧客に提供できないのでは企業は存続することが出来ない。そのためには、ポジション以上に経営資源(能力)に注目する必要がある。
▼経営資源(学派):経営資源があるから、顧客にとって魅力ある商品やサービスを提供でき、競合他社に対する差別化が実現できることになる。経営資源とは、これもよく使われているが、ヒト・モノ・カネ・情報に分類できる。人と組織に根ざした強みこそ最も模倣困難なもので、企業は自社の強みであるコア・コンピタンスを生かして戦うべきだとした。1990年代から大きな支持を得てきており、バーニーやハメルなどが中心となっている。
▼ゲーム論他(学派):2000年以降急激な企業環境の変化に伴い様々な戦略論が群雄割拠している。たとえばゲーム論的なアプローチや「ブルーオーシャン戦略」、「プラットフォーム戦略」、「デザイン思考」などだ。戦略の本質は競争相手や取引先との駆け引きになるので、これらとの「出し抜き」合いの過程が何をもたらすかを見通す能力が重要になるのだ。相手の意図を読み、行動を読み、影響し合う事項を読み取る力が戦略の核心というのだ。
▼予測が難しい事業環境下にあって自社が環境を変えることが困難な場合は、どれだけ迅速に環境対応できるかが競争力の源泉だとする「アダプティブ戦略」、実際の人間の行動を観察するエスノグラフィによるプロトタイプの作成を行う「デザイン思考」「A/Bスプリットランテスト」「リーンスタートアップ」など、試行錯誤を重視する考え方が台頭してきている。自社の状況を正確に把握し適切な経営戦略を選ぶことが大切になる。
2025/01/28
