足元の戦略、これからの戦略について自分で考えて見る・・・

コーネル大学RMPジャパンの1月の講義「経営戦略」の後、「講義の中で説明のあったマーケティング分析手法や事例は、若干古いような気がした」との感想があった。限られた時間の中で、様々な業種、それも経験や立場の異なる受講生に対しての講義展開であるので、どうしてもそのテーマの入口、あるいは基本的な考え方から入らざるを得ないことは許して頂きたい。ここから興味深いことの深掘りをして頂きたいのが願いだ。

▼経営戦略といっても実に多くの理論がある。近年の「デザイン思考」や「リーンスタートアップ」などの考え方が普及するにつれ経営戦略不要論も出始めている。すると実務に役立つためにはどの理論を学べば良いかを考え、どれが正しいかと混乱してしまう。理論は、実際の成功事例や失敗事例から導かれたもので一般論と考えて、自社の置かれている環境により、ふさわしい戦略を複数組み合わせて使うべきだと思う。

▼重要なのは、それらの理論と事例を知識として理解し、自社の足元の戦略、これからの戦略について自分で考えて見る。つまり戦略的思考を身につけることになる。経営コンサルタントの大前 研一氏は、話題となっている企業情報に接したら、どういう戦略を展開しているか考え、「自分がその会社の社長だったらどうするか」の戦略立案する能力を醸成するためのカリキュラムを展開している。この過程で、経営の疑似体験、経験をすることになるのだ。

▼経営者としての経営判断の蓄積が、研ぎ澄まされた“勘”に結び付くのだろうが、経験がない場合は、先人の知恵を利用するのがよい。過去の戦略や事例は参考にならないという意見もあるが、その時々にどのような環境変化にいかに対応したかを把握しながら、「今の時代、今の環境だったらどうすべきか」という視点で考えて欲しい。1960年代から現在までの経営戦略の大きな枠組みを把握するところから自分なりに深掘りし、修了論文の作成時にでも新しい手法などを活用しての論を期待したい。

2025/02/10